カント(CRDA) Z.1007爆撃機

CANT(CRDA) Z.1007 Alcione

イタリア王立空軍

Z.1007
イタリア空軍第35地上襲撃機連隊所属のカントZ.1007bis

 1935年に開発の始まったカントZ.1007アルチオーネ(カワセミの意)爆撃機は、イタリア爆撃機 らしく3発エンジンの機体であった。原型機は1937年3月に初飛行し、34機製作された暫定生産機はイ タリア空軍第221飛行大隊に配属された(この暫定生産機は実戦に参加していない)。
 機体設計を改修(エンジン出力強化や尾翼部の改修など)したZ.1007bisが完成したのは1938 年で、この機体がイタリア空軍に制式採用され実戦にも参加した。イタリアが降伏後に生き残っていた機体は ドイツ軍の配下におかれ終戦まで活躍した。
 爆撃機としてだけでなく沿岸部での陸上雷撃機としても使用できるよう、航空魚雷を搭載することが可能で あるが、航空魚雷を2本搭載した場合は馬力不足で運動性能は極端に悪化した。また、機体構造が木製であっ たため、寒暖の激しい北アフリカ戦線などでの運用には難があったと言われている。
 爆弾搭載量を減じて最高速度を上げたZ.1007terや軍用郵便機原型(後に爆撃機として発展させる予定)の Z.1015などの派生改良型も少数が製作されている。

機体詳細データ(Z.1007bis)
全長18.35m全高 5.22m
全幅24.80m翼面積75.00m2
自重9,395kg最大重量13,620kg
最高速度465km/h(高度4,000m)上昇限度8,200m
航続距離1,750km巡航速度380km/h
発動機ピアッジョ P.XI R2C40 空冷星形複列14気筒 1,000馬力×3基
乗員数5名総生産機数 561機
武装12.7mm機銃×2、7.7mm機銃×2、爆弾最大1,200kgまたは航空魚雷×2
主要タイプ Z.1007:アッソXIエンジン(825hp)搭載の原型および暫定生産型呼称
Z.1007bis:ピアッジョP.XIR2C40エンジン搭載の改良型。主要生産タイプ
        単垂直尾翼の初期型と双垂直尾翼の後期型が存在する(上記写真中央が双垂直尾翼モデル)
Z.1007ter:ピアッジョXIXエンジン(1,150hp)搭載、爆弾搭載量を減じた速度重視型
Z.1015:ピアッジョP.XIIRC35エンジン(1,500hp)搭載の軍用郵便機原型