ヤコブレフ Yak−6汎用機

Yakovlev Yak-6
Яковлева Як-6


ソビエト赤軍

Yak-6
ソビエト赤軍のYak−6(夜間襲撃機型のNBB)

 ドイツ軍の侵攻により工場疎開の憂き目にあったヤコブレフ設計局は、政府や軍からの命令を 受けず自発的に「最小限の資源と労力で製造でき、前線部隊が求める多用途な使い方ができる機 体」の開発を1941年後半に開始、原型機は翌年6月に完成し初飛行を行うというスピード開 発であった。
 とにかく生産性を高めることを重視した設計だったため、直線的なシルエットを持つ木金混合 布張り単葉低翼機で、エンジンも容易に入手が可能なシュベツォフM−11Fで妥協し、カウリ ングさえ省略して主翼に直接エンジンが取り付けられた。
 42年の秋には戦線へ投入が始まった当機は、非力なエンジンのため飛行性能こそ低かったも のの、不整地での離着陸能力が優れており、また爆弾やロケット弾を500キログラム搭載する 軽爆撃任務や、標準装備の発電機で地上軍とも交信可能な通信機を運用する統括・指揮任務、も しくは4名の乗客または500キログラムの貨物を搭載する輸送任務など幅広い任務に従事した。
 高性能を目指して開発されるのが当たり前の航空機としては異色の存在であるが、妥協の産物 とはいえ応急用の機体を短期間で開発し、前線のニーズをまかなったヤコブレフの設計センスは 特筆に値するであろう。

機体詳細データ(Yak−6)
全長10.35m全高不明
全幅14.00m翼面積29.60m2
自重1,433kg最大重量2,350kg
最高速度230km/h上昇限度3,380m
航続距離900km巡航速度185km/h
発動機シュベツォフ M-11F 空冷星形5気筒 140馬力×2基
乗員数 2名総生産機数380機程度(381機説あり)
武装7.62mm機銃×1(背部銃座)、500kgまでの爆弾、ロケット弾等(胴体下部)
主要タイプ Yak-6:最初の生産型。汎用輸送機
Yak-6NBB:夜間襲撃機として胴体下部に軽爆弾を搭載できるようにしたモデル
Yak-6M:改良型の呼称