グラマン XF5Fスカイロケット試作艦上戦闘機

Grumman XF5F "Skyrocket"

合衆国海軍航空隊

XF5F-1
試験飛行中のXF5F−1スカイロケット

 1938年グラマン社は単座双発艦載戦闘機の設計案G34を提案したが、当時あまりに革新的 だったこの案に軍部は乗り気ではなかった。しかし38年6月に海軍が試作機1機を発注し、製作 されたのがXF5F−1である。
 この機の特徴としては機首より前面に主翼が出ていることと、プロペラの回転トルクをうち消す ために、左右のプロペラが反対方向に回転することであった(反対方向への回転は珍しいものでは 無いため、当機の特徴とするには語弊がある)。だがこの革新的な戦闘機も開発段階 でのエンジン加熱問題に悩まされ、排気タービンの爆発事故によって重大な被害を被ったときに開 発計画は断念された。また陸軍も試作機1機を発注したが、これも試験中止となった。
 単発の艦上戦闘機が複葉から単葉へ切り替わる過渡期であった時代背景もあって、このよう な双発機を空母上で運用することに軍部は懐疑的であったが、この提案から数年後の太平洋戦争中 には米軍は空母上からB−25爆撃機を 日本本土空襲のために発進させており、グラマン社の提案が時代を先取りした物であったことは間 違いない。

機体詳細データ(XF5F−1)
全長 8.75m全高 3.45m
全幅12.80m翼面積28.20m2
自重3,680kg最大重量4,600kg
最高速度616km/h上昇限度10,000m
航続距離1,900km巡航速度338km/h
発動機ライト XR-1820-40「サイクロン」空冷星形9気筒 1,200馬力×2基
乗員数 1名総生産機数 2機
武装23mm機関砲×2(ただし試作機には搭載せず)
主要タイプ XF5F-1:米海軍発注の双発艦上戦闘機原型
XP-50:米陸軍発注の双発戦闘機原型。3車輪式のため機首部を延長