ヒューズ XF−11試作偵察機

Hughes XF-11

合衆国陸軍航空軍

XF-11
XF−11原型2号機(Photo USAF archives)

 1943年に米陸軍は日本本土の偵察を行うため、高速・高々度・長距離の条件を満たす 偵察専用機の仕様書を出した。この仕様書に基づき飛行機好きの大富豪ハワード・ヒューズ が自ら設計を行ったのが当機XF−11である(同じ仕様書に基づいた機体としてリパブリ ック社XF−12がある)。
 ヒューズは1940年代初頭に新素材を使用した双胴戦闘機D−2を試作しており、この 設計をベースにXF−11は設計されている。ロッキード P−38に似た双胴機だ が、高々度飛行のため主翼はアスペクト比の高い長大なものが装備されている。また操縦席 は与圧されており、R−4360エンジンにより二重反転プロペラを駆動させる特殊な推進 装置を装備していた。
 米陸軍は100機の調達を目論んでいたが、終戦により量産はキャンセルされた。しかし、 ヒューズは原型機製作を続行し、1946年7月に自らの手で原型1号機の初飛行を行った。 ところがこの初飛行はエンジントラブルにより墜落するというアクシデントに見舞われ、ヒュー ズも重傷を負っている。
 怪我から回復したヒューズは翌47年4月に原型2号機(こちらは通常の4翅プロペラが装備 されているので、そこが1号機との識別点となる)を初飛行させているが、その後に行われ た公式試験で低速安定性の悪さが指摘されたことや維持コストの高さから制式採用されるこ とは無かった。

機体詳細データ(XF−11:一部数値は予定値)
全長19.94m全高 7.06m
全幅30.89m翼面積91.30m2
自重16,800kg最大重量26,400kg
最高速度720km/h上昇限度13,415m
航続距離8,000km巡航速度不明
発動機プラット&ホイットニー R-4360-31「ワスプメジャー」 空冷星形四列28気筒 3,000馬力×2基
乗員数2名総生産機数2機
武装武装なし
主要タイプ XF-11:高々度高速偵察機原型。量産されず