ウェストランド ホワールウィンド戦闘機

Westland Whirlwind

英国空軍

Whirlwind
英国空軍のホワールウィンドMk.

 英国航空省が出した仕様書F37/35の要求に従って開発された機体。英国空軍初の単座双発 戦闘機として1938年10月に原型機が初飛行したが、搭載エンジンであるロールス・ロイス社 製ペリグリンエンジンの開発に問題が生じたため、部隊配備は第二次大戦開戦後の1940年6月 にまでずれ込んでいる。
 大きな双発エンジンと細い胴体、十字型の尾翼が特徴的な当機は優れた運動性能と20ミリ機関 砲4門の強火力を持っており、英国空軍の戦闘機部隊の一画を占め活躍できるだけの能力を持って いた。しかしペリグリンエンジンには開発時点から問題があり、RR社もマーリンエンジンの開発 改良に力を注いだため、ペリグリンエンジンの改良は中止されてしまった。代替のエンジンとして ウェストランド社ではマーリンエンジンの搭載も計画したが、同エンジンは他機種への搭載が優先 されたため、結局生産されたペリグリンエンジンを使い切ってしまう112機(+原型2機)で当 機の生産は終了した。
 搭載エンジンの生産が打ち切られ、また単発戦闘機である ハリケーンスピットファイアが改良により 当機と同等の火力を搭載できるようになったことから、当機の戦闘機としての重要性は薄れたため、 一部の機体は主翼下に爆弾架を搭載する改修を受け戦闘爆撃機として任務に従事したが、これも ボーファイターが配備されるよ うになると英国空軍の当機への関心は急速に薄れて行き、当機は1943年には第一線任務から退く こととなってしまった。
 ちなみにホワールウィンドの名称は戦後に同社がライセンス生産した H−19ヘリコプ ターへ引き継がれているが、そのためネット検索などでは混同することが多く非常に紛らわしい。

機体詳細データ(ホワールウィンドMk.A)
全長 9.83m全高 3.53m
全幅13.72m翼面積23.22m2
自重3,768kg最大重量5,175kg
最高速度580km/h上昇限度9,240m
航続距離1,300km巡航速度507km/h
発動機ロールスロイス社製「ペリグリン」 液冷V型12気筒 885馬力×2基
乗員数1名総生産機数114機
武装20mm機関砲×4、500lb(227kg)爆弾×2
主要タイプ Whirlwind Mk.I:原型機を含む生産型機の英空軍呼称
Whirlwind Mk.IA:主翼下に爆弾架を装備した戦闘爆撃機型。Mk.Iを改修
Whirlwind Mk.II:マーリンエンジン搭載型の提案モデル。製作されず