アームストロング・ホイットワース
AW38ホイットレー爆撃機

Armstrong Whitworth A.W.38 Whitley

英国空軍

whitley
英空軍のホイットレーMk.V

 1934年7月に発行された英国航空省仕様書B3/34に基づき開発された重爆撃機。アーム ストロング・ホイットワース社お得意の鋼管構造を取りやめ、軽金属モノコック構造へ転換を果たし た機体として同社の歴史上重要な位置を占める(また同社設計の機体のうち最多製造機数を誇る機 体でもある)。
 原型機は1936年3月に初飛行し、原型2号機以降は生産型として1937年から軍へ納入さ れている。直線状の胴体前後に銃座を配した特徴的な機体は、第二次大戦開戦時から英国空軍の主 力重爆撃機としてビッカース・ウェリントンハンドリページ・ハンプデンなど と共に数々の戦場を飛び回った。特に特筆すべき参加作戦としては開戦第一日目の宣伝ビラ散布や 1940年5月のドイツ主要地域初爆撃、同年8月のベルリン初爆撃などがある。
 速度性能や高々度飛行性能が低かったため任務は夜間爆撃が主であったが、やはり性能不足の感 は否めず1942年には爆撃部隊から退き、哨戒司令部傘下の哨戒機やグライダー曳航練習機など に使用されるようになっている。

機体詳細データ(ホイットレーMk.V)
全長21.49m全高 4.57m
全幅25.60m翼面積105.63m2
自重8,777kg最大重量15,195kg
最高速度370km/h(高度5,000m)上昇限度7,925m
航続距離2,414km巡航速度338km/h
発動機ロールスロイス「マーリン」X 液冷V型12気筒 1,145馬力×2基
乗員数 5名総生産機数1,814機(1,737機説あり)
武装7.7mm機銃×5、爆弾最大7,000lb(3,175kg)搭載
主要タイプ A.W.38:当機の社内モデル呼称(総称)
A.W.38原型:アームストロング・シドリ・タイガーXエンジン搭載
Whitley Mk.I:原型2号を含む最初の生産型。タイガーXI(795hp)エンジン搭載(34機)
Whitley Mk.II:Mk.Iの機首と尾部に7.7mm機銃各1の銃座を装備したモデル(46機)
Whitley Mk.III:タイガーVIII(920hp)エンジン搭載。機首銃座を動力式に、腹部銃座を追加。爆弾倉拡大(80機)
Whitley Mk.IV:マーリンIVエンジン(1,030hp)搭載。尾部銃座を動力式に(33機)
Whitley Mk.IVA:マーリンXエンジン搭載モデル。武装等はMk.IV同様(7機)
Whitley Mk.V:改良型。最多生産モデル。垂直尾翼前縁を直線化、後部胴体延長(1,466機)
Whitley Mk.VI:マーリンエンジンの供給不足を見込んだP&W社製エンジン搭載の代替計画機。計画のみ
Whitley Mk.VII:最終モデル。燃料容量拡大。腹部にレーダー装備。洋上哨戒機