ビッカース ヴィルデビースト雷撃/軽爆撃機

Vickers Vildebeest

英国空軍 他

Vildebeest
英国空軍のヴィルデビースト

 1920年代半ばに英航空省が複葉軽爆撃機ホーカー・ホースリーの後継機を欲して出した仕様書24/25に 基づいて開発された機体。2〜3座の複葉固定脚機で、軽爆撃だけでなく沿岸部防衛用として雷撃もこなせる汎用 攻撃機となった。
 1931年から部隊配備が開始され、英国空軍だけでなくニュージーランド空軍にも配備が行われた。また19 34年に英航空省がウェストランド・ワピティの後継となる汎用機を求めた仕様書21/33を出した際にビッカ ース社は当機を改修した機体を提出、こちらの機体もヴィンセントの名称で採用されている(後に旧式化したヴィ ルデビーストの一部がヴィンセント基準(仕様書16/34)に改修され汎用任務に従事している)。
 第二次大戦が始まった1939年頃には旧式化による退役途中だったため100機ほどしか現役に残っておらず、 そのうち半数はシンガポールに配備されていた。英本土では沿岸部の偵察や船団護衛に使用されたのみだったが、 シンガポール配備機は対日戦が始まると迫り来る日本軍に対して雷撃や爆撃任務に出撃している。
 しかし、寄る年波には勝てず1942年頃には全機が第一線任務を退いている(ニュージーランド空軍では19 44年頃まで現役だった)。

機体詳細データ(ヴィルデビーストMk.III)
全長11.18m全高 4.47m
全幅14.94m翼面積67.63m2
自重2,165kg最大重量3,856kg
最高速度230km/h上昇限度5,182m
航続距離1,014km巡航速度不明
発動機ブリストル「ペガサス」II-M3 空冷星形9気筒 635馬力×1基
乗員数2〜3名総生産機数471機(ヴィンセント含む)
武装7.7mm機銃×2(前方固定、後方旋回各1)、1,000lb(454kg)爆弾または航空魚雷×1
主要タイプ Vildebeest Mk.I:初期生産型。英空軍向け(22機)
Vildebeest Mk.II:小改良型。英空軍向け(30機)
Vildebeest Mk.III:主要生産型。増槽搭載能力を付与。主翼折り畳み機構を装備(193機+12機)
Vildebeest Mk.IV:最終生産型。出力を強化(18機)
Vincent:「ペガサス」IIM3Aエンジン(660hp)搭載の汎用機。魚雷搭載能力を廃止し外部燃料タンクを装備(196機)