アルセナル VG−30戦闘機シリーズ

Arsenal VG-30

フランス空軍

VG-33
VG−33の生産型

VB.10
VB.10(戦後型)原型機

 1936年に設立されたアルセナル国営航空工廠(Arsenal de I Aeronautique)にて計画された戦 闘機。プロジェクトリーダーであるヴェルニス(Vernisse)氏と設計技術者のガルティエ(Gaultier) 氏の頭文字からVG−30と名付けられた機体は全金属製単座の片持低翼単葉機で、腹部に大きく張り 出した冷却器が特徴的な機体であった。
 いくつかの機体プランがあったが、フランスがドイツに降伏するまでに生産に着手できたのはVG− 33のみで、ドイツ軍占領後も細々と研究開発が進められたが、結局終戦まで量産が行われることは無 く、戦後VB.10と改称、さらに進化した機体(戦時中の研究により、洗練されたスタイルとなった が、串型エンジンの採用などで機体はかなり大型化した)も1947年に発注こそ行われたが原型を含 め6機を製造したところでキャンセルとなってしまった。
 VB.10は操縦席の前後にエンジンを搭載するという特異な機体に進化しており、2基搭載された エンジンは同軸上に取り付けた互いに逆回転する2個のプロペラ(二重反転プロペラ/コントラ・プロ ペラ)を延長シャフトで駆動する方式で、1基を停止させての巡航も可能であった。

機体詳細データ(VG−33)
全長 8.55m全高 3.31m
全幅10.80m翼面積14.7m2
自重2,050kg最大重量2,655kg
最高速度590km/h(海面高度)上昇限度11,000m
航続距離1,200km巡航速度442km/h
発動機イスパノスイザ 12Y-31 液冷V型12気筒 860馬力×1基
乗員数1名総生産機数48機
武装20mm機関砲×1、7.5mm機銃×4
機体詳細データ(VB.10)
全長12.98m全高 5.20m
全幅15.49m翼面積35.5m2
自重6,230kg最大重量8,860kg
最高速度700km/h上昇限度11,000m
航続距離1,700km巡航速度520km/h
発動機イスパノスイザ 12Z-15/16 液冷V型12気筒 1,135馬力×2基
乗員数1名総生産機数6機
武装20mm機関砲×4、500kgまでの爆弾搭載可能
主要タイプ VG-30:軽戦闘機型の原型。イスパノスイザ12Xcrsエンジン(690hp)搭載。全木製(1機)
VG-31:イスパノスイザ12Y-31Vエンジン搭載。主翼面積を縮小した高速型(提案のみ)
VG-32:VG-30にアリスンV1710-C15エンジン(1,040hp)を搭載した機体(1機)
VG-33:VG-30の生産型。12Y-31エンジン搭載。実戦参加の有無は不明(44機)
VG-34:イスパノスイザ12Y-51エンジン(910hp)搭載型(1機)
VG-35:VG-33に12Y-51を搭載する提案型(VG-33を1機改修)
VG-36:後部胴体の背を高くし、腹部冷却器の張り出しを小さくした改修型(VG-33を1機改修)
VG-37:イスパノスイザエンジン(形式不明。1,000hp)搭載型(提案のみ)
VG-38:過給器付イスパノスイザ77エンジン搭載型(提案のみ)
VG-39:VG-33の強化型。イスパノスイザ89terエンジン(1,200hp)、20mm機関砲×1、7.5mm機銃×6(1機)
VG-39bis:VG-36の強化型。イスパノスイザ12Zエンジン(1,600hp)搭載(提案のみ)
VB.10:戦後計画された戦闘爆撃機型。量産発注はキャンセル(6機)