ホーカー タイフーン戦闘爆撃機

Hawker Typhoon

英国空軍 他

Typhoon
タイフーンMk.IB(後期生産型)

 1938年に出された空軍仕様書F18/37によりホーカー社は2種類の戦闘機を設計した。 ロールスロイス社製エンジンを搭載したR型(トーネードと命名)とネイピア社製エンジンを搭載 したN型である。後にR型計画はエンジンの開発計画挫折から立ち消えになったが、N型は複雑な エンジンに苦心させられながらも完成、これがタイフーンとして採用されたのである。
 しかし採用された機体は運用性こそ良かったが空戦性能や上昇性能は スピットファイアIXに勝る物でなく、 格闘戦でフォッケウルフFw190に 劣るとの判定がなされ一時は採用取り消しになる寸前となったが、低空での対地上攻撃に威力 を発揮したタイフーンは生産を続けられ(生産はホーカー社がスピットファイアの生産で手一杯で あったためグロスター社が行った)、ノルマンディ上陸作戦までに約2,000機が調達された。 また生産機体の一部はヨーロッパ戦線で作戦に従事したカナダ空軍やニュージーランド空軍にも供 与されている。
 搭載したセイバーエンジンは回転を上げると独特の排気音を出し、頭上を飛ぶだけで機影を見な くてもタイフーン(とその後継機テンペスト) であると判り、連合軍地上軍には心強い音に、ドイツ軍には死神の羽音に聞こえたのである。

機体詳細データ(タイフーンNF Mk.IB初期型)
全長 9.73m全高 4.52m
全幅12.67m翼面積25.92m2
自重3,990kg最大重量6,000kg
最高速度652km/h(高度5,500m)上昇限度11,000m
航続距離 820km巡航速度不明
発動機ネイピア「セイバー」IIA 液冷水平対向H型24気筒 2,180馬力×1基
乗員数 1名総生産機数3,315機
武装20mm機関砲×4、450kg爆弾×2またはロケット弾×8等
主要タイプ F18/37R:Tornade原型。バルチャーIIエンジン(1,760hp)搭載
Tornade Mk.I:バルチャーVエンジン(1,980hp)搭載の生産前機。7.7mm機銃×12
F18/37N:Typhoon原型。セイバーIエンジン(2,060hp)搭載
Typhoon Mk.IA:生産型。セイバーIまたはIIエンジン(2,180hp)搭載。7.7mm機銃×12
Typhoon Mk.IB:後期型。セイバーIIB(2,200hp)またはIIC(2,260hp)搭載。20mm機関砲×4
Typhoon FR.Mk IB:機関砲を2丁に減じ、カメラを搭載した写真偵察機改装型
Typhoon NF.Mk IB:夜間戦闘機型。武装は20mm機関砲×2、7.7mm機銃×2