ホーカー トーネード試作戦闘機

Hawker Tornado

英国空軍

Tornado
飛行試験中のトーネード原型機

 英空軍が欲した単座戦闘機を開発するために出された仕様書F18/37を受け、ホーカー社では異なるエンジンを 搭載する2種類の機体を開発することになった。ネイピア製セイバーエンジンを搭載するN型とロールスロイス製ヴァ ルチャーエンジンを搭載するR型の両機体は、7.7ミリ機銃12丁を装備し、最高速度400マイル時(643km/h)を 発揮するべく設計が行われた。
 1939年に完成した原型機による飛行試験で、R型はエンジンの不調と冷却器周辺部の気流問題に悩まされ、デザ インの変更により気流の問題は解決したものの、悪名高いバルチャーエンジンの不調はずっと尾を引く状況であった。 空軍はN型をタイフーンとして採用し、ホーカー社 に対して大量発注を行ったため、R型はアブロ社へ下請け契約されることになった(同時期にアブロ社では同じエンジン を使用するマンチェスター爆撃機の開発を行ってい たことも下請け発注の理由の一つであろう)。
 しかし、バルチャーエンジンは当機やマンチェスター爆撃機の開発に際して、発火事故などの不具合を多発したため、 開発中止となってしまい、それにより当機の量産もキャンセルとなってしまっている。なお、3機製作された原型機の うち3号機には、後にセントーラスエンジンと新型プロペラのテストベッドとして使用されており、 テンペストMk.IIの原型とも言える機体と なっている。

機体詳細データ(トーネード原型機)
全長10.01m全高 4.47m
全幅12.78m翼面積26.30m2
自重3,800kg最大重量4,318kg
最高速度641km/h(高度7,100m)上昇限度10,640m
航続距離不明巡航速度不明
発動機ロールスロイス「バルチャー」II 液冷X型24気筒 1,750馬力×1基
(後に「バルチャー」Vエンジン1,980馬力×1基へ換装)
乗員数 1名総生産機数 3機
武装7.7mm機銃×12(2号機以降は20mm機関砲×4)
主要タイプ Tornado:試作単座戦闘機。原型機のみで開発中止