ポリカルポフ TIS重戦闘機

Polikarpov TIS
Поликарпов ТИС


ソビエト赤軍

TIS
原型2号機TIS(MA)

 ポリカルポフOKB(設計局)が1930年代末期から開発を行った双発重戦闘機。対フィンランド戦 (冬戦争)の戦訓により遠距離爆撃行の掩護戦闘機として、長い航続距離と重武装を持つ機体として設計 されている。機体呼称のTIS(ТИС)はロシア語の重護衛戦闘機(Тяжелый истребитель сопровождения)の略号である。
 最初の原型機は1941年夏に初飛行したが、ドイツ軍の侵攻による工場疎開などで開発プログラムは 遅れがちになり、武装や出力を強化した原型2号機は1944年6月まで飛行することが出来なかった。
 強化型原型の2号機が完成したことにより制式採用のための飛行試験が開始されたが、その直後である 7月30日に設計局代表のポリカルポフが死亡(享年52:死因は胃ガンであったと言われている)、設 計局は解散となってしまい、当機の開発プログラムは中止となったため当機が世に出る機会は永遠に失わ れてしまった。
 下記スペック表では20ミリ機関砲および45ミリ機関砲を搭載しているよう記述してあるが、大口径 機関砲は37ミリ機関砲が搭載されていたとの資料もあり、正確なところは不明である。

機体詳細データ(TIS(MA):一部数値は計画値)
全長11.70m全高 4.35m
全幅15.50m翼面積34.85m2
自重6,281kg最大重量8,280kg
最高速度535km/h上昇限度10,250m
航続距離1,720km巡航速度478km/h
発動機ミクーリン AM-38F 液冷V型12気筒 1,700馬力×2基
乗員数2名総生産機数2機
武装7.62mm機銃×1(後方旋回)、20mm機関砲×2(機首)、45mm機関砲×2(胴体主翼基部)、
爆弾最大1,000kg(通常は100kg爆弾×2だが胴体機関砲と交換で500kg爆弾×2搭載が可能となる)
主要タイプ TIS(A):原型1号機の呼称。AM-35Aエンジン搭載。12.7mm機銃及び7.62mm機銃を搭載
TIS(2A):原型1号機のエンジンをAM-37(1,400hp)に換装した後の呼称
TIS(MA):原型2号機の呼称。AM-38Fエンジン搭載