ホーカー テンペスト戦闘機

Hawker Tempest

英国空軍

Tempest Mk.II
テンペストMk.II(F Mk.II)
Tempest Mk.V
テンペストMk.V

 ホーカー社が製作したタイフーンは迎撃機として は失敗作であったものの、ロケット弾等で武装した低空用戦闘爆撃機としては一級品の機体であった。しかし上 昇力や高空性能が悪かったのと、厚い主翼では急降下時に機首の縦揺れと機首下げを起こすことが判明したため、 これを改善する薄い層流翼装備機が提案された。この提案に沿ってタイフーンMk.IIと名付けられた設計が 航空省に提出され仕様書F10/41の元となったが、タイフーンと比べてかなり機体設計が変更されていたた め、新たにテンペストの名称が付与された。
 最初の計画では幾つかのエンジンを搭載したモデルが考えられていたが、大戦中に部隊配備となった機体はセ イバーエンジン搭載のMk.Vのみであった。1944年4月から部隊配備されたMk.VはドイツのV−1飛 行爆弾迎撃に従事し、英軍戦闘機が撃墜したV−1のうち約4割がテンペストによる戦果であった。
 1945年からは大陸戦線にも展開し退却するドイツ軍を追う地上軍の支援を行っているが、この時にドイツ が誇るジェット戦闘機メッサーシュミットMe262と 交戦も行っている。太平洋戦線でも当機を使用する作戦計画があったが、これは終戦までに部隊展開が間に合わ なかったため当機は太平洋戦線で戦場を踏むことはなかった。

機体詳細データ(テンペストMk.V)
全長10.26m全高 4.90m
全幅12.50m翼面積28.06m2
自重4,080kg最大重量6,100kg
最高速度690km/h(高度5,600m)上昇限度11,000m
航続距離1,200km巡航速度不明
発動機ネイピア「セイバー」IIA 液冷水平対向H型24気筒 2,180馬力×1基
乗員数1名総生産機数1,500機以上
武装20mm機関砲×4、454kg爆弾×2または27kgロケット弾×8
主要タイプ Typhoon Mk.II:当初原型機に付けられた名称
Tempest Mk.I:セイバーIVエンジン搭載モデル。原型のみ
Tempest Mk.II:セントーラスVエンジン(2,520hp)搭載モデルの総称
Tempest F.Mk II:Mk.IIの迎撃戦闘機型。地上攻撃兵器搭載設備が無い
Tempest FB.Mk II:Mk.IIの戦闘爆撃機型。翼下に爆弾架装備
Tempest Mk.IV:グリフォン61エンジン搭載モデル。製作されず
Tempest Mk.V:セイバーIIエンジン搭載モデル。機首下の冷却器が特徴
Tempest F.Mk.VI:セイバーVエンジン(2,340hp)搭載モデル。主に熱帯向け
Tempest TT.Mk5:Mk.Vを改装した標的曳航機型
Tempest TT.Mk6:F.Mk VIを改装した標的曳航機型