セスナ モデルT−50軽輸送機

Cessna Model T-50

合衆国陸軍航空隊 他

JRC-1
米国海軍のJRC−1軽輸送機

 1927年に設立されたセスナ社は現在でも小型軽飛行機メーカーとして有名であり、セスナと 言えば小型飛行機の代名詞ともなっている。そのセスナ社が客席5座の民間用軽輸送機として初め て製作した双発機が、このモデルT−50である。
 木金混合の構造で主翼は木製構造に布張り、胴体は鋼管溶接骨組みに布張りというものであった。 1939年に初飛行したこの機体にカナダ軍と米国陸軍が同時に目を付け、1940年に多発機操 縦訓練用機体として発注(カナダは米国の武器供与法に基づく供与を受けた)を行った。この機体 は米軍呼称AT−17、カナダ軍呼称クレーン1Aと呼ばれた。
 1942年には米国陸軍が連絡・通信用や要人輸送にも当機の改装型を使用するようになり、こ のタイプはC−78ボブキャット(のちにUC−78へ改称)と呼ばれた。また民間が所有してい たモデルT−50も米国陸軍へ徴発されUC−78Aと呼称されている。
 また、米国海軍も1942年頃に補充操縦士を輸送するための機体として、当機をJRC−1の 名称で67機調達した。
 太平洋戦争終結時も多数のUC−78が就役していたが、戦後の余剰機整理のため終戦から数年 でほとんどが退役している。

機体詳細データ(UC−78)
全長 9.98m全高 3.02m
全幅12.78m翼面積27.41m2
自重1,588kg最大重量2,585kg
最高速度314km/h上昇限度6,705m
航続距離1,207km巡航速度282km/h
発動機ジェイコブス R-755-9 星形空冷9気筒 245馬力×2基
乗員数 2名総生産機数約5,300機(軍用モデルのみ)
武装武装なし(客席5)
主要タイプ Model T-50:当モデルの社内呼称
AT-8:米陸軍向け練習機原型。ジェイコブスR-680-9エンジン(295hp)搭載(33機)
AT-17:AT-8の生産型。R-775-9エンジン、2翅木製プロペラを装備(450機)
AT-17A:プロペラを金属製のハミルトン定速ペラに変更した機体(223機)
AT-17B:AT-17Aに準ずるが、装備品が若干異なる機体(466機)
AT-17C:AT-17Aに準ずるが、通信用に無線機を追加装備した機体(60機)
AT-17D:AT-17Cに準ずるが、搭載機器を変更した機体(131機)
Crane IA:カナダ空軍に供与された練習機型(AT-17A)の呼称(182機供与)
C-78:米陸軍向けの軽輸送機型。後にUC-78と改称。愛称は”ボブキャット”(1,354機)
UC-78A:民間で使用していたT-50を徴発し、軍に所属させた際の呼称(17機徴発)
UC-78B:AT-17Bに準ずる装備を施した輸送機型(1,806機)
UC-78C:AT-17Dに準ずる装備を施した輸送機型(196機+AT-17D改修)
JRC-1:米海軍向けの軽輸送機型。UC-78Cに準ずる(640機)