サボイア・マルケッティ SM79スパルビエロ爆撃機

Savoia-Marchetti S.M.79 "Sparviero"

イタリア王立空軍

SM79
イタリア空軍第229中隊のSM79

 乗客8名の民間輸送機として開発され1934年に初飛行したSM79スパルビエロ(灰鷹の意) は、その能力を買われ爆撃機兼偵察機として軍用に転用されることとなった。
 1935年に行われた軍の飛行テストでは試験パイロット達に好評を持って迎えられ、同年中に軍 から生産注文を受注、1936年8月から部隊配備が始まった。翌年のスペイン内乱に際しては50 00回以上の出撃回数を誇り、一万一千トン以上の爆弾を降らせている。
 第二次大戦が始まったときにはSM79は11個飛行連隊に配備されており、イタリア本国および アルバニア、エーゲ海沿岸に展開していた。地理的に半島国家であるイタリアは艦船に対する航空機 雷撃にも積極的で、SM79も1937年頃から雷撃装備を付与されていた。胴体下に2本の航空魚 雷を搭載できるようになっていたが、2本も搭載すると重量過多となり運動性能が極端に悪化するの で通常任務では1本しか搭載しなかった。
 SM79は撃たれ強い機体であったようで、英国の戦闘機とは何度も空中戦を行ったが撃墜された 機数は少なかった(損失としては保守不備によるものの方が多かったようだ)。イタリアが降伏後に 連合軍へ捕獲されなかった機体はドイツ軍により輸送任務に使用された。また戦後生き残った機体は 民間航空路線が再開されるまでの間、軍用航空郵便機として使用されている。

機体詳細データ(SM79−
全長15.60m全高 4.60m
全幅21.20m翼面積61.71m2
自重6,950kg最大重量10,700kg
最高速度430km/h(高度4,000m)上昇限度6,500m
航続距離3,300km巡航速度340km/h
発動機アルファロメオ 126RC34 空冷星形9気筒 780馬力×3基
乗員数4〜5名総生産機数1,330機(1,350機説あり)
武装7.7mm機銃×1、12.7mm機銃×3、航空魚雷×1または250kg爆弾×5
主要タイプ SM79P:民間向け原型機。ピアッジョPIXエンジン等を搭載
SM79C:競技用に製作された機体。ピアッジョPIXRC40エンジン(1,000hp)搭載
SM79T:大西洋横断用モデル。一部の機体はSM79-Iからの改修
SM79B:エンジンを1基減じた双発モデル。イラクやブラジルに輸出された
SM79B(Rumania):ルーマニア向けモデル。グノームローヌ製エンジン等を搭載
SM79-JR:ルーマニアでライセンス生産された機体。ユンカースエンジン搭載
SM79-I:イタリア空軍向けモデルの原型。ピアッジョPIXRC2エンジン搭載
SM79-I:軍用生産型。アルファロメオ126RC34または128RC18(860hp)エンジン搭載
SM79-II:ピアッジョPXIRC40エンジン(1,000hp)搭載の軍用モデル
SM79-III:SM.79bisとも呼称される武装強化型。腹部張り出しを撤去。各種エンジン搭載モデルがある