フォッカー S.IX 基本練習機

Fokker S.IX

オランダ陸軍航空隊 他

S.IX
オランダ陸軍航空隊のS.IX基本練習機

 1930年代半ば、オランダ軍が使用していた旧式な練習機フォッカーS.IIIやS.IVを更新する ために開発された機体。フォッカー社はN型の支柱で上下翼を連結した段違い翼を持つ木製構造布張り の機体を完成させ、1937年初飛行に成功した。
 エンジンは陸軍向けの機体にはアームストロング・シドリ社製、海軍向けの機体にはメナスコ社製の ものが搭載されており、1938年から部隊配備が開始されている。
 部隊では操縦士候補生の基礎訓練に使用されていたが、第二次大戦開戦に伴うドイツ軍の侵攻を受け、 訓練任務ではなく、後方連絡や人員輸送などの任務に使用されることもあった。1940年5月にオラ ンダが降伏した際、生き残っていた機体の少数がフランスへ逃げ延びたが、これらの機体もその後飛ぶ ことはなかった。
 なお、戦後になって民間航空会社の要望により3機(陸軍仕様と同等の機体)が再生産され、会社に 所属する操縦士の訓練用として1950年代まで使用されていた。

機体詳細データ(S.IX/1)
全長 7.65m全高 2.90m
全幅 9.55m翼面積23.00m2
自重 695kg最大重量 980kg
最高速度185km/h上昇限度4,300m
航続距離 710km巡航速度150km/h
発動機アームストロング・シドリ「ジェネット・メジャー」空冷星形7気筒 120馬力×1基
乗員数2名総生産機数50機弱
武装武装なし
主要タイプ S.IX/1:陸軍向け機体の呼称。ジェネット・メジャーエンジン搭載
S.IX/2:海軍向け機体の呼称。メナスコ「バッカニーア」エンジン(空冷直6/125hp)搭載