フェアリ ゴードン爆撃機/シール艦上雷撃機

Fairey Gordon / Seal

英国空軍/英国艦隊航空隊

Gordon

Seal
(上段)ゴードン昼間爆撃機/(下段)シール艦上雷撃機(空軍の標的曳航機型)

 第一次大戦末期に英軍へ就役したフェアリIIIは空軍および海軍(艦隊航空隊)により幅広く使用 されていたが、1920年代末になると旧式化してきたため、後継機の開発が行われることになった。 英軍では、優秀だったフェアリIIIの後継となるのは、やはりフェアリIIIであるとの観点から原型機 の開発を指示、フェアリ社ではフェアリIIIF MkVと名付けた原型(この機体はフェアリIIIF M kIVMからの改修であった)を製作した。
 1930年に英航空省は複座昼間爆撃/汎用機の仕様書18/30を発行、これに準じた機体とし てフェアリIIIF MkVからゴードン(人名)へと改称した機体が発注された。ゴードンの1号機は31年3 月に完成し、その後34年に生産が終了するまでに185機が英空軍へ納入された(またフェアリIII F約90機がゴードン基準に改修された)。
 また同時期に海軍(および艦隊航空隊)が使用する雷撃機型の開発も行われ、フェアリIIIF MkVI の名称で生産契約が締結された(こちらはフェアリIIIF MkIIIBからの改修であった)。生産型は シール(アザラシの意)と改称され、33年から35年までに90機が製作された。シールはゴードンと 異なって定員が3名となり、海軍用装備として拘束フックや機体内浮き袋、尾輪を持っており、また降着 装置を双フロートへ換装することでカタパルト発進にも対応できる機体であった。
 ゴードンは第二次大戦開戦前に第一線を退いていたが、開戦時にも多数が標的曳航機として現役であっ た。シールは当初空母カレイジャスに 所属する第820および821飛行隊に配備されていたが、第二次大戦開戦前には全機が ソードフィッシュと交代して第一線を退き、 セイロン(現スリランカ)に展開する英空軍第273飛行隊へ移籍、大戦中盤までインド洋の哨戒任務に従事し た。また第一線を退いた機体の一部はエジプトやニュージーランド、アルゼンチン、中国、ラトビア、ペルーな どに売却されている。

機体詳細データ(ゴードン、【 】内はシールの数値)
全長11.20m全高 4.32m
全幅13.94m翼面積40.69m2
自重1,590kg最大重量2,680kg
最高速度232km/h(高度915m)上昇限度6,700m
航続距離 970km巡航速度177km/h
発動機アームストロング・シドリ「パンサー」IIA 空冷星形複列14気筒 525馬力×1基
乗員数2名【3名】総生産機数185機+原型1機
【90機+原型1機】
武装7.7mm機銃×2(前方固定1、後方旋回1)、翼下に500lb(227kg)までの爆弾搭載
主要タイプ Fairey IIIF Mk.V:フェアリIIIF改修のゴードン原型機。パンサーIIAエンジン搭載(1機)
Gordon I:昼間爆撃/汎用機の生産型
Gordon II:複操縦装置を持つ練習機型の生産型
Fairey IIIF Mk.VI:フェアリIIIF改修のシール原型機(1機)
Seal:艦上雷撃機の生産型