スーパーマリン シーガル/ウォルラス

Supermarine Seagull / Walrus

英国空軍/艦隊航空隊 他

Walrus Mk.I
英艦隊航空隊のウォルラスMk.

 1920年代初期に英国空軍は海上での捜索救難用として折り畳み式主翼を持つ水陸両用飛行艇を欲し、 海軍の空母で使用されていたスーパーマリン・シールIIを改造した原型機を作成させた。この機体が後に シーガル(ウミカモメの意)と名付けられることになる機体の原型機となった。
 飛行艇として舟型の胴体を持ち(水陸両用とするため引き込み式の主脚も持つ)、複葉の主翼の間にエ ンジン1基を搭載する当時の偵察飛行艇としてはオーソドックスなスタイルを持つ機体は早速英国空軍に 採用され、輸出用(日本にサンプルとして輸出)1機を含む26機が生産された。オーストラリア空軍も 同機体を捜索救難機として採用、6機を調達している。
 シーガルの性能に目をつけたオーストラリア海軍航空隊は推進式プロペラ(後方向きに取り付けている) を持つシーガルMk.V原型をベースにした機体を発注、ウォルラス(セイウチの意)と名付けられた機 体はオーストラリアだけでなくカナダ海軍や英本国の艦隊航空隊にも採用されることになった。
 海軍では戦艦や大型巡洋艦に搭載され弾着観測や偵察に使用されたが、空軍では最初の意図どおりに捜 索救難機として活躍した。損傷などのため緊急着水した場合、当飛行艇に救助される可能性があった空軍 飛行士達は非常に頼りにしていたという。
 前段にも書いたが当シーガル/ウォルラス飛行艇は少数が海外向けに輸出されており、日本へ渡ったシ ーガル(Mk.II)1機以外にもトルコ(シーガルMk.V)やアルゼンチン(ウォルラスMk.I)な どへ輸出が行われている。

機体詳細データ(ウォルラスMk.I)
全長11.35m全高 4.65m
全幅13.97m翼面積55.67m2
自重2,230kg最大重量3,270kg
最高速度220km/h(高度1,400m)上昇限度5,200m
航続距離920km巡航速度不明
発動機ブリストル「ペガサス」VI 星形空冷9気筒 750馬力×1基
乗員数4名総生産機数約800機
武装7.7mm機銃×2〜3、主翼下に760lb(345kg)までの爆弾または爆雷
主要タイプ Seagull Mk.I:シールIIを改装した原型機。ネイピア・ライオンIIエンジン(480hp)搭載
Seagull Mk.II:英空軍向け生産型。ライオンIIBエンジン(492hp)搭載
Seagull Mk.III:豪州空軍向け生産型。Mk.IIに似るがライオンV(492hp)エンジン搭載
Seagull Mk.V:空軍向け改良型。推進式プロペラに変更。ペガサスIIM2(620hp)搭載
Walrus Mk.I:Seagull Mk.Vをベースとした海軍向け機体。カタパルト発進装備を持つ
Walrus Mk.II:サロ社製の木製艇体を持つ機体。装備等はWalrus Mk.Iと同様