フェアリ シーフォックス水上偵察機

Fairey Seafox

英国艦隊航空隊

Seafox
英国艦隊航空隊カタパルト飛行隊所属のシーフォックス

 1930年代初頭、英国航空省は艦隊の着弾観測と偵察支援のためにカタパルト発進が可能な 複座観測/偵察機を欲し、仕様書S11/32により要求を行った。その要求に応えてフェアリ 社が開発した機体が当機である。
 複葉の双フロート機という当時としてはオーソドックスな水上偵察機であるが、他国の同様機 と異なる点として前部操縦席は開放型ながら後部座席(観測員/銃手)が密閉式となっているこ とがあげられる。これは帰還後にクレーンで艦上へつり上げられる際の作業を容易化するためで あった。
 設計段階では500馬力級エンジンを搭載するようになっていたものが、いざ試作となった段 階でいつのまにか375馬力のネピア製エンジンに替わっていたため当機は最後まで馬力不足に 悩まされた。1937年から生産型が完成、軽巡 「ネプチューン」 艦上での搭載試験を経て部隊配備が開始された。第二次大戦開戦までにカタパルト飛行隊(5個 飛行隊)が編成され、 ソードフィッシュの水上機型 などと共に巡洋艦への搭載任務に就いた。1939年12月のラプラタ沖海戦で初陣を踏んだ当機 はドイツが誇るポケット戦艦 「アドミラル・グラーフ・シュペー」 を追いつめる戦果をたてた。このとき軽巡 「エイジャックス」から 発進した当機が第二次大戦初の艦砲着弾観測を実施したと言われている。
 1938年に生産は終了した当機だったが、1942年頃まで前線に就役を続けたのち、米 国から貸与されたキングフィッシャーに その座を譲り、少数が訓練任務に留まった他は順次退役していった。

機体詳細データ(シーフォックス)
全長10.81m全高 3.68m
全幅12.19m翼面積40.32m2
自重1,730kg最大重量2,460kg
最高速度200km/h(高度1,790m)上昇限度3,350m
航続距離710km巡航速度174km/h
発動機ネピア「レイピア」VI 水冷H型16気筒 375馬力×1基
乗員数 2名総生産機数50機程度(66機説あり)
武装7.7mm機銃×1(後方旋回)
主要タイプ Seafox:原型機を含む生産型の英海軍呼称。生産型はSeafox Mk.Iとも呼称される