ヴォート SBU急降下爆撃機

Vought SBU

合衆国海軍航空隊 他

SBU-2
米海軍航空隊所属のSBU−2

 1930年代初頭に米海軍が出した複座戦闘機の要求に応えてヴォート社が製作したXF3U−1原型機を 元にした機体。1933年春に初飛行したXF3U−1は優秀な成績を示したが、米海軍の方針転換(複座戦 闘機の開発中止)により、急降下爆撃機XSBU−1として改めて発注を受け、主翼の補強や内部燃料増加、 爆弾搭載能力の付加といった改修を原型機に施すこととなった。
 翌34年に完成した原型機により飛行試験を実施し、35年にはSBU−1の名称で84機の生産発注を受 けることに成功した。量産型の機体納入が始まった35年11月にはエンジンを変更した強化型SBU−2も 完成し、最終的に125機(原型1機を含む)が米海軍へ納入された。またアルゼンチン向けにV−142A の呼称で少数機が製作輸出されている。
 単発複座爆撃機(兼偵察機)として、世界で初めて時速200マイル(約320km/h)を越える能力を持った当機 であったが、第二次大戦開戦の頃には旧式化しており、太平洋戦争勃発前に全機が予備役編入され、少数機が 後方任務に使用されるのみとなっていた。
 ちなみに、当機はヴォート社が米海軍のために製作した最後の複葉機であった。なお、一部資料では当機の 愛称を「コルセア」としているものも見受けられる。

機体詳細データ(SBU−1)
全長 8.49m全高 3.63m
全幅10.31m翼面積30.40m2
自重1,659kg最大重量2,509kg
最高速度330km/h(高度2,700m)上昇限度10,800m
航続距離 882km巡航速度196km/h
発動機プラット&ホイットニー R-1535-80 空冷星形複列14気筒 700馬力×1基
乗員数 2名総生産機数125機+輸出型少数
武装7.62mm機銃×2(前方固定、後方旋回各1)、500lb(227kg)爆弾×1
主要タイプ XF3U-1:複座複葉戦闘機原型。開発中止となり量産されず(1機)
XSBU-1:XF3U-1を改修した急降下爆撃機原型。後にエンジン試験機へ改造
SBU-1:原型に基づいた量産型(84機)
SBU-2:R-1535-98エンジン(750hp)搭載の強化型(40機)
V-142A:アルゼンチン向けに製作された機体の呼称(少数機)