ダグラス SBDドーントレス艦上爆撃機

Douglas SBD "Dauntless"

合衆国海軍航空隊 他

SBD
米海兵隊VMS−3所属のSBD−5ドーントレス

 1930年代中頃に航空技師のジョン・ノースロップ(ノースロップ社の創始者)が設計方針に影響を 与え、1938年に米国海軍に採用されたノースロップBT−1がこの機体の原型となった。
 海軍では新しい急降下爆撃機XBT−2として開発命令を出したが、これが生産に入る1940年には ノースロップ社はダグラス社の1部門として吸収されてしまっていた(ジョン・ノースロップは共同経営 者であったドナルド・ダグラスと離別し、別の会社(これもノースロップ社という社名)を1939年に 設立した)。そこで生産を引き継いだダグラス社は機体呼称をSBDと変更し、1941年から米国海軍 と海兵隊に納入を開始した。
 採用当初から当時最高水準の性能を発揮し操縦士の評判もよかったが、自動漏れ封鎖燃料タンクの採用 やさらに強力なエンジンの搭載などの改良も順次行われた。また当時急降下爆撃能力のある航空機を持た なかった米国陸軍も一種の応急処置としてSBD−3型を168機発注し近接支援任務に使用している (陸軍呼称はA−24)。また武器供与法のもとで英国艦隊航空隊や自由フランス軍への供与も行われて いる。
 太平洋戦争緒戦時の主力艦爆として対日戦に活躍し、珊瑚海海戦での空母 「祥鳳」撃沈やミッドウェー海 戦での四空母撃沈、東部ソロモン海戦(日本呼称第二次ソロモン海戦)での空母 「龍驤」撃破などで重要な役割 を果たした。
 1944年頃には旧式化が目立ち始め、また後継機である SB2Cへの更新も進んだため、同年 6月のフィリピン海海戦(日本呼称マリアナ沖海戦)を最後に第一線からは退いたが、余剰となった中古機 を購入した中米諸国などでは戦後しばらくは現役として活躍していた。

機体詳細データ(SBD−6)
全長10.06m全高 3.94m
全幅12.65m翼面積30.19m2
自重2,964kg最大重量4,318kg
最高速度410km/h(高度4,265m)上昇限度7,680m
航続距離1,244km巡航速度298km/h(高度4,265m)
発動機ライト R-1820-66「サイクロン」空冷星形9気筒 1,350馬力×1基
乗員数 2名総生産機数5,000機以上(5,936機説が有力)
武装7.62mm機銃×2(後方旋回)、12.7mm機銃×2(前方固定)、
胴体下に1,600lb(726kg)、翼下に650lb(295kg)までの爆弾
主要タイプ XSBD-1:原型機。XBT-2の改装型
SBD-1:初期生産型。R-1830-32(1,000hp)エンジン。7.62mm機銃×3(前方固定2、後方旋回1)
SBD-1P:SBD-1の偵察機改造型
SBD-2:SBD-1に防弾装備と自動漏り止めタンクを搭載したモデル
SBD-2P:SBD-2の偵察機改造型
SBD-3:後部旋回機銃を連装化、装甲・電装を改良したモデル
SBD-3A:米陸軍用に振り向けられたSBD-3の呼称。陸軍呼称A-24
SBD-3P:SBD-3の偵察機改造型。電装品を24V基準に変更
SBD-4:プロペラ形状と電装品を24V基準へ変更した改良型
SBD-5:R-1820-60(1,200hp)エンジン搭載。前方固定機銃を12.7mm口径に変更。主要生産型
SBD-5A:米陸軍発注機体(A-24B)のうち海軍へ納入された機体の米海軍呼称
SBD-6:R-1820-66エンジン搭載。最終生産型
A-24:米海軍発注のSBD-3を陸軍向けに振り向けた機体(SBD-3A)の米陸軍呼称
A-24A:米海軍発注のSBD-4を陸軍向けに振り向けた機体の米陸軍呼称
A-24B:米陸軍発注機体。装備等はSBD-5準拠
RA-24:1942年以降の米陸軍保有機の呼称。A、B型がある
F-24:1947年以降の米陸軍保有機の呼称。A、B型がある
QF-24A:標的用無人機に改修された機体の呼称
QF-24B:無人機管制機に改修された機体の呼称
Dauntless DB.Mk I:英軍に少数機供与されたSBD-5の呼称。実戦配備されず