ヴォート SB2Uヴィンディケーター艦上爆撃機

Vought SB2U "Vindicator"

合衆国海軍航空隊 他

SB2U
NACAでテストされるSB2Uヴィンディケーター(原型機?)(Photo NASA-LaRC所蔵)

 1934年に米海軍から出された新型艦上偵察/爆撃機の要求に基づいて開発された機体。6社( ブリュースター社、カーチス社、グレート・レイクス社、グラマン社、ノースロップ社およびヴォート 社)の競争提案となったがグレート・レイクス社とグラマン社以外の提案はすべて試作機の生産命令が 出されている。
 ヴォート社では単葉のXSB2Uと複葉のXSB3Uを提案したが、試作命令が出されたのは単葉の XSB2Uの方であった。1936年初頭に原型機が初飛行し、翌年から米海軍初の単葉艦上爆撃機と して艦隊への配備が開始された。複葉から単葉、布張りから全金属製への過渡期に製作された機体だけ あって、胴体こそ全金属製だったものの外翼部は布張りとなっていた。またプロペラを逆ピッチに動か すことで急降下時のダイブブレーキに代えるという斬新な(しかし現実的ではない)機構が盛り込まれ ていた。
 第二次大戦前にフランス海軍と輸出型(改良型のV−156F)の生産契約が締結されたが、3分の 1ほどを受領した時点でフランスはドイツに降伏し、残りの機体はイギリスへ送られることとなった(イ ギリスでは「チェサピーク」の名称で訓練任務などに使用した)。米海軍や米海兵隊でも対日戦初期(ミ ッドウェー海戦頃まで)は当機を使用したが、旧式化してきたため SBDドーントレスへ更新され、第一 線から退いている。

機体詳細データ(SB2U−2)
全長10.36m全高 3.12m
全幅12.80m翼面積28.34m2
自重2,138kg最大重量2,893kg
最高速度404km/h上昇限度8,382m
航続距離1,014km巡航速度不明
発動機プラット&ホイットニー R-1535-96「ツインワスプJr」空冷星形複列14気筒 825馬力×1基
乗員数 2名総生産機数245機
武装7.62mm機銃×2(前方固定、後方旋回各1)、1,000lb(454kg)爆弾×1等
主要タイプ XSB2U-1:原型機の米軍呼称(1機)
SB2U-1:原型機に準ずる初期生産型(54機)
SB2U-2:装備改良型(58機)
V-156F:仏海軍向け輸出型。ダイブブレーキを装備。フランスに受領されたのは24機
V-156B-1:フランス降伏のため輸出できなかったV-156Fをイギリス向けに振り替えた機体の呼称(50機)
Chesapeake Mk.I:V-156B-1の英軍呼称。機銃を増設?
XSB2U-3:航続距離を延伸した改良型原型(1機)
SB2U-3:XSB2U-3に準じた生産型。航続距離を800kmほど延伸。武装は12.7mm機銃×2へ変更(57機)