SAAB 17偵察爆撃機

SAAB 17 (B17/S17)

スウェーデン王立空軍

B17
スウェーデン空軍のB17A爆撃機

 永世中立をうたうスウェーデンを代表する重工業メーカーSAAB(Svenska aeroplanaktiebolaget)社 が初めて製作した国産機。1930年代末にASJA(AB Svenska Järnvägsverkstädernas Aeroplanavdelning)社 がL−10の名称で開発していた機体だが、39年の経営統合によりSAAB17と改名された。
 単発服座の全金属製単葉機で、急降下爆撃もこなせるよう頑丈に作られた機体は一見平凡なスタイル であるが、大きなカバーのついた後方引き込み式の主脚が目立つ機体だった。この主脚は急降下爆撃時 のダイブブレーキとしても使用されている。
 1940年5月に1号機が初飛行しているが、生産型には搭載エンジンの不足から何種類かのエンジ ン(外国製エンジンのライセンス品(A型)や B−3C爆撃機搭載用として輸入 したブリストル・マーキュリー(B型)、 J20戦闘機用として輸入した ピアッジョP.XI(C型)など)が使用されている。また、主脚をスキー型や水上フロートに交換でき るようになっていた。なお、一部の機体は水平爆撃用として主翼下に爆弾を搭載できるよう改修されて いる。
 1942年から部隊配備が行われ、第二次大戦中には偵察や洋上哨戒任務にも従事した。1950年 には全機が退役したが、中古機は隣国フィンランド(2機)や遙か南方のエチオピア(46機)へ売却 され、エチオピア空軍では1960年代末まで現役として使用していた。また大戦中に亡命デンマーク 人(反ナチス)部隊がスウェーデンで組織されたが、彼らに航空戦力としてB17Cが供与されている。

機体詳細データ(B17A)
全長 9.80m全高 4.00m
全幅13.70m翼面積28.50m2
自重2,600kg最大重量3,980kg
最高速度435km/h上昇限度8,700m
航続距離1,800km巡航速度390km/h
発動機STW C-3 空冷星形服列14気筒 1,065馬力×1基
(P&W社製R-1830-S1C3-Gのライセンス品)
乗員数 2名総生産機数323機(322機説あり)
武装7.9mm機銃×3(前方固定2、後方旋回1)、500kgまでの爆弾×1
主要タイプ B17A:STW C-3エンジン搭載型(132機)
B17B:マーキュリーXXIVエンジン(965hp)搭載型。急降下爆撃型のIと軽爆撃型のIIがある(55機)
B17C:ピアッジョ P.XIbis RC40エンジン(1,000hp)搭載型(77機)
S17BL:陸上用主脚を装備した偵察機型(65機(うち44機はB17Bからの改造))
S17BS:水上用フロートを装備した偵察機型(56機(うち18機はB17BLからの改造))