アンブロジーニ S.7戦闘機/戦闘練習機

Ambrosini S.7

イタリア王立空軍

S.7
戦後生産されたS.7練習戦闘機(単座型)

 第二次大戦前に高速連絡用の複座単葉旅客機としてセルジオ・ステファヌッティ[Sergio Stefanutti] が設計したアンブロジーニS.A.I.7を原型とする戦闘練習機(ちなみに、モデル名のS.A.I.は アンブロジーニ社の旧社名イタリア航空機社[Società Aeronautica Italiana]の略で、同社は 第二次大戦中までこの旧社名をモデル名に使用していた)。
 第二次大戦勃発直前の1939年8月にS.A.I.7は100km周回コースで国際速度記録を樹 立し、この記録はイタリア空軍当局に大きな感銘を与えた。そこでこの機体を発展させた軽戦闘機と 戦闘練習機が生産されることになり、戦闘機型については五千機(S.A.I.207が二千機、S. A.I.403が三千機)もの大量発注が行われた。最終発展型とも言えるS.A.I.403は7 50馬力の倒立V型エンジンを搭載して650km/h(設計値)もの速度を発揮する機体となっており、 洗練された機体設計の優秀さをうかがわせる。
 しかしイタリアが休戦するまでに製造されたのは戦闘機型16機、戦闘練習機型10機のみで、ほ とんど使用されることなく終わっている。なお戦後に発動機を換装した機体が製作されており、イタ リア空軍で1956年まで戦闘練習機として使用されている。

機体詳細データ(S.7(戦後モデル))
全長 8.17m全高 2.80m
全幅 8.79m翼面積12.80m2
自重1,105kg最大重量1,317kg
最高速度358km/h上昇限度5,250m
航続距離1,000km巡航速度264km/h
発動機アルファロメオ 115ter 空冷直列6気筒 225馬力×1基
乗員数1〜2名総生産機数184機
武装20mm機関砲×2、12.7mm機銃×2(S.A.I.207の兵装):(S.7は非武装)
主要タイプ S.A.I.7:ヒルトHM.508Dエンジン(280hp)を搭載した単座競速機(2機)
S.A.I.7練習機:イゾッタ・フラスキーニ「ベータRC.10」エンジン(280hp)搭載の複座戦闘練習機(10機)
S.A.I.107:イゾッタ・フラスキーニ「ガンマ」エンジン(540hp)搭載の試作戦闘機(1機)
S.A.I.207:イゾッタ・フラスキーニ「デルタRC.40」エンジン(750hp)搭載の生産型軽戦(15機)
S.A.I.403:イゾッタ・フラスキーニ「デルタRC.21/60」エンジン(750hp)搭載の発展型(1機)
S.7:戦後生産された戦闘練習機型。単座と複座の二種類がある(145機)
S.7 Supersette:S.7の出力強化型。デ・ハビランド「ジプシークイーン70」エンジン(350hp)搭載(10機)