レトフ S28偵察・観測機シリーズ

Letov Š28

チェコスロバキア空軍 他

S328
チェコスロバキアの記章をつけたレトフS328

 1928年に原型機が初飛行した複葉偵察/観測機。最初のモデルS28はチェコ航空連隊へ売り込み を図ったが受注には至らず、その後エンジン出力を強化したS128、S228が少数機チェコやエスト ニアなどに納入されている。
 エンジンを英ブリストル社の「ペガサス」エンジン(ワルター社がライセンス生産した物)に変更した 機体拡大・出力強化型であるS328が最も成功したモデルで、チェコの他にスペインなどにも納入が行われた。チ ェコ航空連隊では偵察・観測任務に従事し、二次的任務として軽爆撃も想定されていた。第二次世界大戦 が始まるとチェコスロバキアはドイツに占領されたが、S328の製造はレトニャーニ工場で続けられ、 ドイツ占領軍もS328を練習機として飛行練習学校で使用、1942年からは東部戦線で夜間侵入機と しても使用した。
 ドイツが接収しなかった機体は、1939年にスロバキアの傀儡政権に譲渡されポーランドやウクライ ナの戦線で対パルチザン作戦を行っている。またブルガリアも62機のS328を受け取り黒海沿岸の哨 戒に使用している。
 1944年に決起を企てたスロベキア反乱空軍も、カルパチア山脈の麓にあるトリドルビー空港から3 機のS328による哨戒飛行を行っている。
全角文字では名称を「S〜」と記述しておりますが、正式にはSの上にv印のついた欧文特殊文字となります。

機体詳細データ(S328)
全長10.36m全高 3.40m
全幅13.71m翼面積39.40m2
自重1,680kg最大重量2,600kg
最高速度280km/h上昇限度7,200m
航続距離 700km巡航速度250km/h程度
発動機ワルター「ペガサス」II-M2空冷星形9気筒 730馬力×1基
乗員数 2名総生産機数412機以上
武装7.92mm機銃×4(前方固定、後方旋回各2)、爆弾最大500kg
主要タイプ Š28:最初の生産型。ワルター・カストールエンジン(240hp)搭載。量産されず
Š128:Š28の出力強化型。ワルター・ジュピターVIエンジン(450hp)搭載
Š228:Š128の出力強化型。ワルター・マーキュリーIVエンジン(500hp)搭載
Š328:最多生産モデル。機体サイズ拡大、ペガサスII-M2エンジン搭載。水上機型もあり
Š428:アビアVr-36エンジン(650hp)搭載モデル。1機製作のみ
Š528:ワルターKrsdエンジン(800hp)搭載モデル。6機製作