ライアン PT-16/20/21/22練習機

Ryan PT-16/20/21/22

合衆国陸軍航空隊 他

PT-22
米国陸軍航空隊のPT−22((c)USAF Museum)

 戦後になって垂直離着陸実験機X−13やレシプロ・ジェット混合機FR−1などの一風変わった機体を 送り出す事になるライアン・エアロノーティカル社(Ryan Aeronautical Company)が第二次大戦開戦後に 開発した初等練習機シリーズ。1930年代初頭に製作された民間向け機ライアンST(Sport Trainer: スポーツ練習機)が直系の先祖となる。
 STの改良型で、海外に単座戦闘機としても売れたST−Aを1939年に米国陸軍が評価のため購 入(これは米国陸軍が入手した最初の単葉初歩練習機だった)、XPT−16の名で審査したのが始まり で、その後YPT−16の名で広範囲に渡る試験を受けた結果、少しの改良を受けた機体がPT−20/ 21の名称で制式採用となった。
 1941年になって操縦士の大量養成が必用になってくると米陸軍はPT−21の出力を強化し、主脚 成型等を簡易化したPT−22の大量発注を行い、米海軍もまた同様の機体をNR−1の名で導入した。 陸軍では第二次大戦終わりまで、海軍でも1944年半ばまで現役として活躍し、パイロット候補生達が 空へ最初の一歩を印す機体となったのである。

機体詳細データ(PT−22)
全長 6.83m全高 2.08m
全幅 9.17m翼面積12.47m2
自重 600kg最大重量 840kg
最高速度211km/h上昇限度4,700m
航続距離570km巡航速度160km/h
発動機キナー R-540-1 空冷星形7気筒 160馬力×1基
乗員数2名総生産機数約1,300機
武装武装なし
主要タイプ XPT-16:ST-A単葉機を米陸軍が評価用に導入した際の呼称(1機)
YPT-16:実務評価用に導入された機体の呼称(15機)
PT-20:最初の生産型。メナスコL-365-1エンジン(125hp)搭載(30機)
PT-21:キナーR-440-3エンジン(132hp)搭載モデル(100機)
PT-16A:YPT-16の動力をキナーR-440-1エンジン(132hp)に換装した機体
PT-20A:PT-20の動力をキナーR-440-1エンジンに換装した機体
PT-20B:PT-20の動力をメナスコD4エンジンに換装した機体
PT-22:降着装置整形を簡易化したモデル。キナーR-540-1エンジン搭載(1,023機)
PT-22A:オランダ輸出用のPT-22に似た機体。開戦のため輸出できず米陸軍へ移管
NR-1:海軍向けモデル。陸軍のPT-21に似た機体(100機)