ポテ 63戦闘/爆撃機

Potez 63

フランス空軍 他

Potez631
3座戦闘機型のポテ631
Potez63.11
3座戦術偵察/陸軍共同作戦機型のポテ63.11

 ヨーロッパでは第二次大戦開戦前に双発重戦闘機の開発が流行した事があるが、その先駆けとして位置 づけられる機体。1934年にフランス航空省が出した要求書に応え開発されたもので、原型1号機は1 936年4月に初飛行した。フランス航空省では当機に「長距離護衛機」「夜間迎撃機」「戦闘指揮機」 と3つの役割を持たせるよう意図していた。
 軍需産業国有化により1937年6月にポテ社のメオールト工場は国有企業SNCANに引き継がれる 事となったが、この工場にて戦闘機型ポテ630と631が生産開始された。また双発の大型機体である ため爆撃型や偵察型などの派生型も開発されているが、第二次大戦勃発のため製作機数は多くない。
 高い運動性能や飛行特性を持ち、整備も容易な機体であったが比較的低出力のエンジンを使用していた ので最高速度は高くなく戦闘機としては能力不足であり、戦闘機型も基本的には地上攻撃などに使用され ることが多かった。
 開戦前に締結された幾つかの輸出契約によりルーマニアやユーゴスラビアへ少数機が輸出されているが 目立った活躍はしていない。なおドイツ軍侵攻時の戦闘に生き残った機体は、ドイツ軍やビシーフランス 軍に使用されており、占領された工場で生産途中だった機体もドイツ軍の指揮のもと完成させられ、ドイ ツ、イタリア、ルーマニアなどに分配されている。
 余談ながらポテ637(偵察型)のうち1機は1939年9月8日に西部戦線でドイツ軍機に撃墜され ているが、この機体が西部戦線において初めて撃墜された連合軍機とされている(他説もある)。

機体詳細データ(ポテ631【3座戦闘機】)
全長11.07m全高 3.08m
全幅16.00m翼面積32.70m2
自重2,450kg最大重量3,760kg
最高速度442km/h上昇限度9,500m
航続距離1,200km巡航速度360km/h
発動機グノームローヌ 14Mars 空冷星形複列14気筒 660馬力×2基
乗員数3名総生産機数(下記参照)
武装20mm機関砲×2(前方固定)、7.5mm機銃×1(後方旋回)、軽爆弾搭載可能
機体詳細データ(ポテ63.11【3座偵察機】)
全長10.93m全高 3.08m
全幅16.00m翼面積32.70m2
自重3,200kg最大重量4,430kg
最高速度425km/h上昇限度8,500m
航続距離1,500km巡航速度370km/h
発動機グノームローヌ 14M04/05 空冷星形複列14気筒 700馬力×2基
乗員数3名総生産機数1,300機程度
武装7.5mm機銃×3〜11(前方固定1〜7、後方固定1〜3、後方旋回1)、50kg爆弾×4
主要タイプ Potez63.01:原型1号機。イスパノスイザ14Hbsエンジン搭載
Potez630.01:改良後の原型1号機。イスパノスイザ14Abエンジンに換装
Potez631.01:原型2号機。グノームローヌ14Marsエンジン搭載
Potez630:イスパノスイザ14Abエンジン搭載の生産型戦闘機(82機)
Potez631:グノームローヌ14Marsエンジン搭載の生産戦闘機(207機)
Potez632:夜間戦闘機原型として製作されたが、軽爆撃機として完成したモデル(1機)
Potez630CN2:Potez632の夜間戦闘機原型時呼称
Potez632Bp2:Potez632の仏海軍向け急降下爆撃機原型の呼称。製作されず
Potez633:生産型爆撃機。主に輸出機として製作(71機:125機という説もある)
Potez637:生産型偵察/観測機(60機)
Potez63.11 No1:3座偵察機の原型。機首と風防を再設計した。2号機No2もある
Potez63.11:生産型3座偵察機。当シリーズの最多生産モデル(850機以上)