コンソリデーテッド PBYカタリナ飛行艇

Consolidated PBY "Catalina"

合衆国海軍航空隊 他

PBY
アリューシャン上空でのPBY−5Aカタリナ

 1935年に初飛行したPBYカタリナ飛行艇は、太平洋戦争開戦時には既に最新鋭とはいえない機体 となっていたが、あまりに優秀すぎる飛行艇だったため、後継機として開発されたマーチン PBMが完全 に取って代わることができず、戦後まで使用されることになった。ソビエトも第二次大戦中には同国が開 発したどの飛行艇よりも優秀だと評価し、1,500機以上をGST(ГСТ)の 名称でライセンス生産している。
 大戦中は海軍の洋上哨戒機、雷爆撃機、輸送機、グライダー曳航機、捜索救難機などとして使用されたほ か、米陸軍や英国海軍等でも使用された。PBY−5A型以降の機体は引き込み車輪を装備したため陸上か らの運用も可能となっている。
 戦後も世界各国の軍で使用されたほか、民間でも輸送機や森林火災用の消防飛行機として使用され、カ ナデア社はこの機体設計を基礎にした消防機を現在も生産している。

機体詳細データ(PBY−5A)
全長19.47m全高 6.15m
全幅31.70m翼面積130.06m2
自重9,485kg最大重量16,066kg
最高速度288km/h(高度2,135m)上昇限度4,480m
航続距離4,096km巡航速度188km/h
発動機プラット&ホイットニー R-1830-92「ツインワスプ」空冷星形複列14気筒 1,200馬力×2基
乗員数7〜9名総生産機数4,000機以上
武装7.62mm機銃×3、12.7mm機銃×2、爆弾(爆雷)最大4,000lb(1,800kg)
主要タイプ XP3Y-1:原型機。R-1830-58エンジン(825hp)搭載。改造後XPBY-1と改称
PBY-1:最初の生産型。R-1830-64(900hp)搭載(60機)
PBY-2:装備品を小変更した機体の呼称。スペック的にはPBY-1準拠(50機)
PBY-3:R-1830-66エンジン(1,000hp)搭載機体の呼称(66機)
PBY-4:R-1830-72エンジン(1,050hp)搭載、艇体脇に張り出しを追加(32機)
PBY-5:R-1830-92エンジン(1,200hp)搭載、垂直尾翼などを改修(684機)
PBY-5A:PBY-5に3車輪式の引き込み脚を装備した機体。水陸両用機(802機)
PBN-1:NAF(Naval Aircraft Factory:海軍航空工廠)により変更設計された機体(138機)
PBY-6A:PBN-1にPBY-5A同様の水陸両用装備を施した機体(175機)
PB2B-1:ボーイング社で製造されたPBY-5の呼称
PB2B-2:ボーイング社で製造されたPBY-6Aの呼称(67機)
Catalina Mk.I:英国向け機体の呼称。PBY-5と同一の機体
Catalina Mk.IB:英国向け機体の呼称。MkIと同様だが小改修を実施
Catalina Mk.IIA:英国向け機体の呼称。MkIと同様だが小改修を実施
Catalina Mk.III:英国向け機体の呼称。PBY-5Aと同一の機体
Catalina Mk.IVA:英国向け機体の呼称。PBY-5に対潜レーダーを装備
Catalina Mk.IVB:英国向け機体の呼称。ボーイング社製PB2B-1準拠
Catalina Mk.V:英国向け機体の呼称(予定)。PBN-1と同一だが供与されなかった
Catalina Mk.VI:英国向け機体の呼称。ボーイング社製PB2B-2準拠
Canso:カナダ軍における機体愛称。機体はPBY-5もしくはPBY-5Aと同等
OA-10:米陸軍(後に空軍)での呼称。PBY-5A準拠のOA-10AとPBY-6A準拠のOA-10Bがある
GST:ソ連でライセンス生産された機体。シュベツォフM-62エンジン(950hp)搭載
MP-7:GSTの民間輸送機型。シュベツォフAsh-62IRエンジン(850hp)搭載