リパブリック P−47サンダーボルト戦闘機

Republic P-47 "Thunderbolt"

合衆国陸軍航空隊

P-47
ヨーロッパ戦線でのP−47D

 リパブリック社が開発したこの機体は、異例な設計方法を採ったために当時としては予想外の 大型単発戦闘機となってしまった。その設計方法とはまず第一に使用するエンジンを決定し、そ の取り付け方法を決定、残りの部分をエンジン取り付け方法に合わせて設計する方法であった。 これは意外と難事業であったが、リパブリック社のカートベリ技師長(Alexander Kartveli)を中 心とする開発メンバーは様々な工夫を盛り込んで完成にこぎ着けている。
 空力的な理由から排気タービンは機体後部に設置され、大きなプロペラのため伸縮式主脚を採 用するなど設計には並々ならぬ苦労があったが、大馬力を発揮する「ダブルワスプ」エンジンを 搭載し12.7ミリ機銃8丁という重武装を施された原型機は1941年5月に初飛行した。
 長距離飛行を可能としたD型やN型はヨーロッパ戦線、太平洋戦線などで爆撃機の 護衛として活躍したほか、翼下にロケット弾や爆弾を搭載して戦闘攻撃機としても活 躍している。操縦士達は頑丈で高性能なこの機体に「ジャガーノート(Juggernaust)」(損害を顧 みない向こう見ず。ヒンズー教の神で世界の救世神の意もある)の愛称をつけ非常に信頼してい たという。

機体詳細データ(P−47D)
全長11.02m全高 4.47m
全幅12.42m翼面積27.87m2
自重4,510kg最大重量7,900kg
最高速度697km/h(外部搭載なし)上昇限度12,500m
航続距離3,060km(増加タンク使用)巡航速度542km/h
発動機プラット&ホイットニー R-2800-59W「ダブルワスプ」空冷星形複列18気筒 2,540馬力×1基
乗員数 1名総生産機数15,660機
武装12.7mm機銃×8、翼下に最大1,100kgの兵装を搭載可能
主要タイプ XP-47:AP-4計画に基づく重戦闘機原型機。計画中止
XP-47A:AP-10計画に基づく軽戦闘機原型機。計画中止
XP-47B:XR-2800エンジン(1,650hp)搭載の重戦闘機原型
P-47B:最初の生産型。R-2800-21エンジン(2,000hp)搭載。12.7mm機銃×8
P-47C:改良型。後期型にはR-2800-59エンジン(2,300hp)搭載。爆弾架装備
P-47D:主要生産型。R-2800-21W(2,300hp)かR-2800-59W(2,540hp)エンジン搭載
XP-47E:P-47Dに与圧操縦席を搭載した試作型
XP-47F:P-47Bの主翼を層流翼に変更した試作型
P-47G:カーチスライト社で生産されたP-47D初期モデルの呼称
XP-47H:クライスラーXIV-2200液冷エンジン(2,300hp)を搭載した試作型。P-47D改修
XP-47J:R-2800-57(C)エンジン(2,800hp)搭載の試作型。P-47D軽量化改修機
XP-47K:流線型風防(ホーカー・タイフーンからの流用)を搭載した試作機
P-47M:R-2800-57(C)エンジン搭載モデル。一部機体は機銃を6丁に減じた
P-47N:燃料タンクを拡大した新設計主翼を持つ長距離型。太平洋戦域向け