ダグラス O−46観測機

Douglas O-46

合衆国陸軍航空隊 他

O-46A
ニューヨーク州兵のO−46A(陸軍のお下がりである)

 ダグラス社が1920年代に開発した複座複葉観測機O−2シリーズは、米陸軍や州兵、沿岸警備隊、 海兵隊などに幅広く使われており、同社は米軍に対する観測機の一大供給メーカーとして認識されていた。
 しかしダグラス社は、今後複葉機の発展は頭打ちになると考えており、1920年代末に高翼単葉の 観測機案を陸軍へ提示した。軍ではこの提案に乗り、1930年1月にXO−31の名称で原型機2機 を発注した。
 同年末に完成したXO−31はガル翼の単葉主翼(張り線付き)を持つ全金属製複座機で、操縦士と 観測員は縦列の開放式操縦席に搭乗した。カーチス製の液冷エンジンを搭載したことや、固定脚には大 きな車輪整形が設けられた流線型のいかにも性能が高そうなシルエットをした機体だったが、胴体後半 は波板状のジュラルミン鋼板張りだったので、若干滑らかなシルエットは損なわれていた。
 XO−31は方向安定性に欠け、いくつかの実験の結果改良されたYO−31Aなどを経て、密閉式 操縦席を持つY1O−43(後にO−43へ改称)が採用されることになった。O−43の最終機はさ らに改良が施され、主翼を張り線の替わりに支柱固定とする改修や、空冷エンジン搭載などの改設計機 XO−46として誕生した。
 XO−46は軍の試験に好成績で合格し、O−46Aの名称で1936年に採用された。これらの機 体は当初陸軍航空隊の観測飛行隊に就役したが、その後1940年に大半が州兵航空隊へ譲渡された。 また海外派遣先としてフィリピンに少数が展開しており、太平洋戦争勃発時にもクラークフィールド基 地へ展開していたが、これらの機体は開戦とともに行われた日本軍の急襲により破壊されてしまった。
 なお、州兵が使用していた機体も1942年頃には旧式化したと見なされ、第一線を退き訓練任務へ 使用されるようになっている。

機体詳細データ(O−46A)
全長10.53m全高 3.25m
全幅13.94m翼面積30.84m2
自重2,166kg最大重量3,011kg
最高速度322km/h上昇限度7,360m
航続距離 700km巡航速度275km/h
発動機プラット&ホイットニー R-1535-7 空冷星形複列14気筒 725馬力×1基
乗員数 2名総生産機数90機(O-46のみ)
武装7.62mm機銃×2(前方固定、後方旋回各1)
主要タイプ XO-31:カーチスV-1570-25エンジン(600hp)搭載の原型機(2機)
YO-31:原型2号機をV-1570-7エンジン(675hp)に換装した後の呼称
YO-31A:方向安定性を向上させた生産前機(4機)
O-31A:はめ込み式方向舵を持つ生産前機最終型(5機)
YO-31B:非武装の幹部輸送機型。試作のみ(1機)
YO-31C:片持ち固定脚を持つ試作機。観測員席下に張り出しを持つ(1機)
Y1O-31A:実用テスト機。後にY1O-43、O-43と改称(5機)
O-43A:O-43に準ずる初期生産型。背部胴体を高くし観測員下の張り出しを無くした(23機)
XO-46:O-43の最終機(24号機)を改修した原型。空冷エンジン搭載(1機)
O-46A:XO-46に準ずる生産型。キャノピー天端と後部胴体上端が繋がった(90機)