ファルマン NC223爆撃機

Farman NC223

フランス空軍

NC223
フランス空軍所属のNC223.3

 最初は長距離爆撃機として計画されていたF223は1937年6月に民間向け南太平洋路線の 長距離郵便機として完成した。このときにはファルマン社はフランス政府の軍需企業国有化により 国有のSNCAC(Société Nationale de Constructions Aéronautiques du Centre) と統合されていたため、この機体はNC223.1と呼ばれるようになった。NC223.1は有 償過重搭載時の飛行距離で世界記録を樹立し、たちまち名声を確立した。
 フランス政府はこの優秀な長距離機を当初の計画に立ち返り長距離爆撃機として完成させること にし、翌1938年にNC223.01と名付けた爆撃機型原型を初飛行させた。機体こそ若干の 洗練を加えられたものの、非力なエンジンをナセルの前後に配置したことや翼弦長の大きな主翼な どは旧式のF222.1に類 似した機体であった。
 生産型機体の納入はドイツ軍の侵攻が始まった1940年5月から開始され、ごく少数機が旧型 の機体と共に第15爆撃航空団で活躍、北アフリカ戦線などで使用された。また高速郵便機を目指 したNC223.4もフランス海軍航空隊に徴発され、独ポケット戦艦捜索やベルリン爆撃などに 参加したが、この機体はフランス降伏後に郵便輸送へと戻されている。

機体詳細データ(NC223.3)
全長22.00m全高 5.08m
全幅33.58m翼面積132.40m2
自重10,550kg最大重量19,200kg
最高速度400km/h上昇限度8,000m
航続距離2,400km巡航速度280km/h
発動機イスパノスイザ 12Y-29 液冷V型12気筒 910馬力×4基
乗員数 5名総生産機数10機+α
武装7.5mm機銃×1、20mm機関砲×2、爆弾最大4,190kg搭載
主要タイプ F223:ファルマン社での重爆撃機計画名称
NC223.1:南大西洋路線向けの民間郵便機。グノームローヌ製エンジン搭載
NC223.01:長距離重爆撃機型の原型。イスパノスイザ製エンジン搭載
NC223.2:グノームローヌ製エンジン搭載の重爆撃機提案。製作されず
NC223.3:NC223.01原型を元にした生産型。BN-5(5座夜間爆撃機)に分類
NC223.4:機首を丸くした高速郵便機。海軍に徴発後は哨戒/爆撃機として使用された