VL ミルスキー戦闘機

VL(Valtion Lentokonetehdas) Myrsky

フィンランド空軍

Myrsky
フィンランド空軍のミルスキーII

 第二次大戦直前、きな臭くなる欧州の軍事状況からフィンランドでは国産戦闘機の開発を行う ことを決定し、数を揃えるため安価に製作できる機体の設計を行った。
 木金混合構造で木製合板張りの主翼、胴体外皮は一部布張りの機体に、プラット&ホイットニー 社製ツインワスプ(のライセンス品でスウェーデン製)空冷エンジンを搭載した原型機が3機製作 され、1941年12月に初飛行を行った。開発・製造を行ったのはVL(国営航空機工場)である。
 原型機(ミルスキーと呼称される)は重量過多で扱いにくい機体だったため、原型 機は3機とも飛行試験中に喪われてしまったが、当局は生産型の発注を行いミルスキーIIの呼称で 47機の生産が行われている。最初の20機は1944年に部隊配備されたが、能力が低く強度的 にも問題があったため戦闘機として活躍することはできず、主に偵察機として使用されることが多 かった(戦闘機としての任務にあまり従事しなかったのはドイツから提供された Bf109があったため必要 性が薄かったことも影響している)。
 ミルスキーIIに続いて改良型であるミルスキーIIIの生産が行われたが、第二次大戦終結により 生産は中止され、十機ほど完成していたミルスキーIIIは実戦配備されることなく終わっている。

機体詳細データ(ミルスキーII)
全長 8.35m全高 3.00m
全幅11.00m翼面積18.00m2
自重2,485kg最大重量3,213kg
最高速度529km/h(高度3,250m)上昇限度9,000m
航続距離933km巡航速度不明
発動機プラット&ホイットニー SFA-SCG-3 星形空冷複列14気筒 1,065馬力×1基
乗員数1名総生産機数60機程度
武装12.7mm機銃×4(原型は12.7mmと7.7mm機銃を計6丁)、100kgまでの爆弾
主要タイプ Myrsky I:原型機の呼称。12.7mm及び7.7mm機銃搭載(3機)
Myrsky II:生産型呼称。12.7mm機銃のみに変更(47機)
Myrsky III:改良型呼称。配備されず(10機程度完成)