ミコヤン・グレビッチ MiG−5(DIS)重戦闘機

Mikoyan-Gurevich MiG-5 (DIS)
Микоян и Гуревич МиГ-5 (ДИС)


ソビエト赤軍

MiG-5(IT)
空冷エンジンを搭載した原型2号機MiG−5(IT)

 ミコヤン・グレビッチOKB(設計局)が開発した単座双発重戦闘機。ポリカルポフOKBが開発した TIS重戦闘機と同様に長距離掩護戦 闘機として開発がスタートした機体である。機体呼称のDISはロシア語の長距離護衛戦闘機 (Дальний истребитель сопровождения)の略号 である。
 エンジンに液冷のミクーリンAM−37を搭載した原型1号機(設計局内呼称(T))は1941年6月 (5月説や同年後半説もある)に初飛行し、空冷エンジンのシュベツォフM−82を搭載する原型2号機( 設計局内呼称(IT))は1943年1月(42年末説もある)に初飛行した。
 軍では当機に長距離偵察や軽爆撃、果ては沿岸部での雷撃任務まで兼ねさせる予定であったため、胴体下 部には爆弾や魚雷を搭載する懸架装置が装備されていた(計画のみで原型機には装備されていなかったとす る説もある)。
 しかし飛行試験を実施した結果、既に量産化されていた双発軽爆撃機 ペトリャコフPe−2に優れる点は無い とされ、開発計画は中止となっている。
 なお、MiG−5の呼称は資料によってはMiG−3の 胴体に空冷エンジンを搭載した原型機−211の名称として誤用されることがあるので混同に は注意が必要である。

機体詳細データ(MiG−5(T):【 】内は(IT)のデータ:一部数値は計画値)
全長10.87m【11.85m】全高 3.40m
全幅15.10m翼面積38.90m2
自重5,446kg【6,540kg】最大重量7,605kg【8,060kg】
最高速度610km/h【604km/h】上昇限度10,900m【9,800m】
航続距離2,280km【2,500km】巡航速度不明
発動機ミクーリン AM-37 液冷V型12気筒 1,400馬力×2基
【シュベツォフ M-82F 空冷星形複列14気筒 1,700馬力×2基】
乗員数1名総生産機数2機
武装7.62mm機銃×4、12.7mm機銃×2、23mm機関砲×1〜6(機外懸架装置に搭載)
【12.7mm機銃×4、23mm機関砲×2】、爆弾最大1,000kgまたは航空魚雷×1
主要タイプ DIS-200:当機の開発名称
MiG-5(T):原型1号機呼称。液冷エンジン搭載
MiG-5(IT):原型2号機呼称。空冷エンジン搭載