メッサーシュミット Me262戦闘機

Messerschmitt Me262

ドイツ空軍

Me262
テスト中のMe262V3(試作3号機)

 当時の科学技術の先端を行っていたドイツ航空技術界は1941年には、ジェットエンジンを装備した戦闘機 (He280)の開発に成功していたが、 政治的な問題(開発したのがヒトラー(というよりナチス政権)と政治的に折りの合わなかったハインケルだっ たことが大きな原因だと言われている)や強力なジェットエンジンの未完成から制式配備には至っていなかった。 メッサーシュミットが開発したこのMe262は1943年に初飛行したが、ヒトラーの「爆撃機として使え」 という命令により、当初は戦闘爆撃機として制式採用されたものである。
 しかし戦局が悪化しドイツ本国が連日の爆撃にあうようになると高性能な迎撃戦闘機が必要となり、本機も高速 重武装を活かして大活躍することになったが多勢に無勢で戦局に大きな変化はもたらせなかった。
 戦術的に重用であった当機の就役が遅れた原因としては前述したヒトラー総統の爆撃機への執着や、ドイツ空軍 首脳部の意志決定のぐらつきがあげられるが、最大の理由は信頼性のあるジェットエンジン開発の難しさであった と思われる。
 なお、ドイツ敗戦後に連合国は押収した本機を徹底的に調査し、そのおかげで米・英・ソの各国はジェット機の 開発を速めることが出来たとも言われている。

機体詳細データ(Me262A−1a)
全長10.58m全高 3.83m
全幅12.50m翼面積21.70m2
自重3,795kg最大重量4,413kg
最高速度870km/h(高度6,000m)上昇限度11,500m
航続距離1,050km巡航速度約820km/h
発動機ユンカース「ユモ」004B-1軸流ターボジェット 静止推力900kg×2基
乗員数 1名総生産機数1,433機
武装30mm機関砲×4、(後にR4M空対空ロケット弾×12〜24搭載可能とした)
主要タイプ Me262V:原型機。正式にはMe262V1のように製造(計画)順に番号が付与された
Me262A-0:V7原型機をベースにした生産前機。ユモ004Bエンジン搭載
Me262A-1a:生産型。ユモ004B-1エンジン搭載。30mm機関砲×4
Me262A-1a/Jabo:A-1a型に爆弾架を追加装備した戦闘爆撃機型
Me262A-1a/U1:A-1a型の機体に30mm機関砲×4、20mm機関砲×2搭載の試作機
Me262A-1a/U3:カメラを装備した偵察機改修型
Me262A-1a/U4:機首部に50mm機関砲×1を搭載したモデル
Me262A-1b:30mm機関砲×2、R4M空対空ロケット×24搭載の迎撃機型
Me262A-2:A-1a/Jaboに似るが、搭載機関砲を2丁に減じた機体。250kg爆弾×2
Me262A-3:近接支援任務を目的とした試作機
Me262A-5:カメラ3台を搭載した偵察機型
Me262B-1a:複座の転換練習機型
Me262B-1a/U1:レーダーを搭載した複座夜間戦闘機型
Me262B-2a:胴体延長で搭載燃料を増加した複座夜間戦闘機型。HeS011エンジン搭載
Me262C-1a:離陸補助ロケットを装備した拠点防衛用迎撃戦闘機型
Me262C-2a:BMW003R(ジェットとロケットの複合)エンジン装備の拠点防衛迎撃戦闘機