マッキ MC205Vベルトロ/MC205Nオリオーネ戦闘機

Macchi M.C.205V "Veltro" / M.C.205N "Orione"

イタリア王立空軍

MC205V
MC205Vベルトロ

 マッキMC200のエンジンをダイムラーベンツ社 製DB601エンジンに変更したMC202フォルゴーレを 開発採用したイタリア軍であったが、DB601エンジンの生産供給が限られており大量配備が難しかったため、 フィアット社にてライセンス生産したRA1050RC58ティフォーネ(台風の意)エンジンを代わりに装備し た戦闘機を開発した。これがこのMC205Vベルトロ(グレイハウンド種の犬)である。
 しかしエンジンの生産に手間取ったため配備が始まったのは1943年になってからで、同年7月にシチリア沖 の連合軍艦船への攻撃支援に展開したのが初の実戦参加であった。2ヶ月後にイタリア政府は降伏したときにイタ リア空軍に配備されていたMC205Vは66機で、うち6機が連合軍に使用され残りは反独イタリア空軍が使用 した。また休戦後も細々ながら生産が続けられ、完成した少数機がドイツ空軍によって使用されている。
 機体設計を大幅に見直し高々度戦闘に適応した機体として、MC205Nオリオーネ(オリオン)も計画されたが、 試作された機体をテストしたところ、性能・能力的にMC205Vと変わらなかったため生産は205Vに一本化さ れている。
 アメリカのP−51D戦闘機などと対等に渡り合え る能力を持っていたMC205Vは第2次世界大戦でのイタリア最強の戦闘機といえよう。

機体詳細データ(MC205V)
全長 8.85m全高 3.04m
全幅10.58m翼面積16.80m2
自重2,580kg最大重量3,400kg
最高速度642km/h(高度7,200m)上昇限度11,300m
航続距離1,040km巡航速度不明
発動機フィアットRA1050RC58ティフォーネ液冷倒立V型12気筒 1,475馬力×1基
乗員数 1名総生産機数 262機
武装12.7mm機銃×2、20mm機関砲(初期生産型は7.7mm機銃)×2
主要タイプ MC205原型:MC202の機体にDB605Aエンジン(1,475hp)を搭載した原型機
MC205V:生産型。12.7mm機銃×2、7.7mm機銃×2(後に20mm機関砲×2に変更)
MC205N-1:全幅拡大。20mmモーターカノン×1、12.7mm機銃×4の高々度迎撃型原型
MC205N-2:N-1型に似るが、武装は20mm機関砲×3、12.7mm機銃×2に変更
MC206:さらに全幅を拡大した改良型原型。完成せず
MC207:MC206同様の発展型原型。20mm機関砲×4。完成せず