ブロック M.B.162爆撃機

Bloch M.B.162

フランス空軍(ドイツ空軍)

M.B.162
唯一完成したM.B.162原型機(独空軍塗装)

 1936年にフランスの航空機メーカー各社が軍事産業の国有化の一環として国有航空機工業に吸 収された際に、ブロック社の技術陣はお蔵入りになっていた16人乗りの旅客機M.B.160の設 計案をSNCASO(国立南西航空機製造社:Société Nationale des Constructions Aéronautiques du Sud-Ouest)に 持ち込んでいた。この設計案を元に2種類の派生型を開発することとなり、旅客輸送機型のM.B. 161と爆撃機型のM.B.162の開発が同時進行で進められた。
 旅客機型原型M.B.161.01は1939年9月に初飛行し、エール・フランス航空から発注 を得たが、その後フランスがドイツに占領されるとフランス工業界はサボタージュを行ったため、そ の影響から生産1号機が納入されたのは終戦後の1945年9月となった。
 旅客機型の開発が優先されたため、爆撃機型M.B.162原型の製作は遅れていたが、1940 年6月にようやく初飛行することができた。片持ち低翼単葉、全金属製構造を持つ4発の重爆撃機は 長大な航続距離と大きな搭載能力を持ち、アメリカの B−17などに勝るとも劣らない 性能を示したが、1機だけ完成した原型はドイツ軍に接収されてしまい量産されることは無かった。
 ドイツ軍に接収された原型機は、フォッケウルフ社の監督の下で各種のテストが行われ、1943 年からは長距離の秘密任務に従事していたのだが、終戦時スクラップにされてしまったらしい。

機体詳細データ(M.B.162原型)
全長21.90m全高 3.75m
全幅28.10m翼面積109.00m2
自重11,865kg最大重量19,000kg
最高速度550km/h(高度5,500m)上昇限度9,000m
航続距離2,400km巡航速度350km/h
発動機グノーム・ローヌ 14N-48/49 空冷星形複列14気筒 1,100馬力×4基
乗員数5名総生産機数1機(M.B.162のみ)
武装20mm機関砲×2(背部・腹部に旋回銃座各1)、7.5mm機銃×2(機首・腹部に銃座各1)
爆弾3,600kgまで搭載可能
主要タイプ M.B.160:当初設計案。12座旅客機型
M.B.161:旅客輸送機型。乗員4+客席33
S.E.161.P7:戦後生産されたM.B.161の生産型呼称
M.B.162.01:爆撃機型原型。1機のみ製作された
M.B.162 Bn.5:爆撃機型の生産型呼称。量産されず