マイルズ M14マジスター練習機

Miles M.14 "Magister"

英国空軍 他

Magister I
英国空軍のマジスター

 1934年マイルズ社が民間向けに開発したマイルズ・ホーク練習機が優秀な機体だったため、英 航空省は仕様書T40/36を発行、ホーク練習機をベースにした空軍向けの初等練習機開発を指示 した。マイルズ社では仕様書に基づいて操縦席の拡大や計器飛行装置の追加といった設計変更を実施 し、1937年初頭に空軍向けの原型M14マジスターを完成させた。
 量産型は改訂仕様書T37/37に基づいて行われ、37年5月には部隊配備が開始された。この 機体が英軍初の単葉練習機となったが、実際に使用してみるときりもみの傾向が強い機体だったため、 この点を改修したM14Aがマジスターとして量産されることになった。
 第二次大戦の開戦に伴って操縦士の大量養成が必要になり、当機は最大時で16もの訓練校と中央 飛行学校に配備されており、またトルコをはじめエジプトやアイルランドにも輸出が行われた(トル コではライセンス生産も行われている)。基本的に非武装の機体であるが、大戦緒戦の本土防空にて 航空機不足だった時には、ごく少数の機体に小爆弾を搭載する装備が追加されたこともある。
 英空軍や英艦隊航空隊の練習機だけでなく、司令部の連絡機として終戦まで務めた当機は、操縦士 達に「マギー」(Maggie)の愛称で親しまれたが、戦後はホーク・トレーナーIIIの名称で民間市場に 放出された。

機体詳細データ(M14Aマジスター
全長 7.51m全高 2.03m
全幅10.31m翼面積16.35m2
自重 583kg最大重量 862kg
最高速度225km/h上昇限度5,050m
航続距離590km巡航速度196km/h
発動機デ・ハビランド「ジプシー・メジャー」 空冷直列4気筒 130馬力×1基
乗員数 2名総生産機数1,300機程度(諸説あり)
武装武装なし
主要タイプ M.14 Magister:原型機を含む初期生産型
M.14A Magister I:きりもみ傾向を改善した改良型。主要生産型
M.14B Magister II:ブリストル・シーラス・メジャーエンジン(135hp)搭載モデル。量産されず
Hawk Trainer III:戦後、民間市場へ放出されたM.14Aの呼称