マイルズ M39リベルラ試作爆撃機

Miles M39 Libellula

英国空軍

M39B
M39の縮小モデルとなるM39B試作機

 1930年代末にマイルズ社は自社負担で高速機の開発を実施しており、その中でM35と名付けた 機体を完成させた。この機体は前後に主翼を持つ串型翼配置の機体で、見た目は先尾翼式(エンテ式や カナードとも呼ばれる機体)に似ているものの、前方翼は先尾翼式よりも大きく、揚力を確保できるよ うになっており、また前後翼は段違いの高さに取り付けられていた。
 このM35は高速戦闘機を狙ったもので、後部に推進式プロペラを持つエンジンを配置したため前方 視界が良い機体であった。多少の空力的問題点が発生したが、串型翼配置に充分な可能性を見たマイルズ 社では、さらに大型の双発機M39を製作することにした。なお英航空省が1941年に出した高々度 高速爆撃機を求める仕様書B.11/41に対しても当機の案が提案されている。
 マイルズ社では、まず8分の5サイズに縮小したテスト機を作成し、1943年にM39Bとして完 成させた(初飛行は43年7月22日)。マイルズ社は社内で飛行試験を行った後、公式試験のため4 4年に王立航空協会(Royal Aircraft Establishment)へ同機を提供したが、計画はキャンセルとなり、 同機はマイルズ社に返還され、終戦後にスクラップとなった。
 ちなみにM35とM39共通の機体名称である「リベルラ」はトンボ科の昆虫を示す学名[Libellulidae] から来たもので、当機の串型翼配置がトンボの羽に似ていることから名付けられた。

機体詳細データ(M39B)
全長 6.76m全高 2.82m
全幅11.43m翼面積26.80m2(前後翼計)
自重1,091kg最大重量1,270kg
最高速度264km/h上昇限度不明
航続距離不明巡航速度220km/h
発動機デ・ハビランド「ジプシーメジャー」IC 空冷直列4気筒 140馬力×2基
乗員数 1名総生産機数 1機
武装武装なし
主要タイプ M35:単座単発の高速戦闘機型実験機。ジプシーメジャーエンジン(130hp)×1搭載(1機)
M39:双発の高速爆撃機型。計画のみ
M39B:M39の縮小型実験機(1機)