マーチン モデル130チャイナ・クリッパー飛行艇

Martin Model 130 "China Clipper"

合衆国海軍航空隊

China Clipper
パンナム航空時代のマーチン・モデル130(1号機「チャイナ・クリッパー」)

 1930年代初頭、米国のパン・アメリカン航空([Pan American Airways]、パンナム[PAN AM]という略称が有名)は 海外長距離輸送便に使用するため大型飛行艇の調達を行っており、マーチン社に対して3機の飛行艇を発注した。
 1934年に完成したモデル130大型飛行艇はパンナム社に納入され、それぞれ「チャイナ・クリッパー」「フィリピン・ クリッパー」「ハワイ・クリッパー」(クリッパー[Clipper]は快速帆船のことで、パンナム社の機体にはこの単語がつく 名称がつけられていた)と名付けられた。1935年から太平洋横断路線に就航したが、「ハワイ・クリッパー」は19 38年にグアム(ハワイ)〜マニラ(フィリピン)間の飛行中に行方不明となっている。
 1941年末にアメリカが第二次大戦へ参戦すると、翌42年に「チャイナ・クリッパー」「フィリピン・クリッパー」 は米海軍へ徴用され、物資や人員輸送任務に従事することになった(このあたりはパンナム社が保有していたボーイング・ モデル314と同様であるが、ボーイング・モデル314には C−98の軍名称が与えられているものの、当機には 軍名称は与えられておらず民間呼称のまま使用されている)。
 「フィリピン・クリッパー」は1943年にサン・フランシスコ近郊で墜落により喪われ、「チャイナ・クリッパー」も 1945年初頭にトリニダード島で着水事故をおこし喪われてしまった。

機体詳細データ(モデル130)
全長27.70m全高 7.49m
全幅39.62m翼面積215.00m2
自重13,160kg最大重量23,587kg
最高速度290km/h上昇限度5,200m(3,048mとする資料あり)
航続距離5,150km巡航速度265km/h(209km/hとする資料あり)
発動機プラット&ホイットニー R-1830-S2A5G「ツイン・ワスプ」空冷星形複列14気筒 830馬力×4基
乗員数4〜9名+乗客14〜48名総生産機数3機
武装武装なし(長距離時は乗員9+乗客14〜18、短距離時は乗員4〜5+乗客36〜48)
主要タイプ Model 130:長距離大型飛行艇。1号機「China Clipper」が有名となりパンナム社を代表する名称となった(3機)
Model 156:モデル130を拡大した発展型。「Russian Clipper」と命名(1機)