ウェストランド ライサンダー直接協同機

Westland Lysander

英国空軍 他

Lysander Mk.I

Lysander Mk.II
(上段)エジプト空軍のライサンダーMk./(下段)トルコ空軍のライサンダーMk.II

 英国航空省が1934年に出した陸軍直接協同機を求める仕様書A.39/34に従って開発 された機体。1936年に初飛行した原型機は英空軍の飛行試験を受け、他者の試作機と比較し てより良い視界とSTOL性能を発揮したため採用となった。
 高翼配置された独特の主翼に大きなスパッツ付きの固定脚(しかも兵装搭載時にはスパッツの 上に短翼を追加)を持った当機は、1938年から部隊配備が開始された。陸軍砲兵部隊と協同 で作戦行動し、敵布陣の偵察や着弾観測を行うのが主任務であったが、第二次大戦緒戦では軽爆 撃にも使用されている。
 しかし優勢なドイツ軍戦闘機に襲われたときライサンダーはあまりに無力で、大戦緒戦のうち に約半数が失われる被害を被った。そのためダンケルク撤退以降の当機は直接協同任務から外さ れることになったが、その後はフランスのレジスタンス支援や敵陣後方への潜入任務、最前線で の連合軍兵士救出などといった特殊作戦へ使用されるようになり、大きな成果を残している。

機体詳細データ(ライサンダーMk.III)
全長 9.30m全高 3.50m
全幅15.24m翼面積24.15m2
自重1,834kg最大重量2,870kg
最高速度340km/h(高度1,530m)上昇限度6,600m
航続距離 970km巡航速度274km/h
発動機ブリストル「マーキュリー」XX 空冷星形9気筒 870馬力×1基
乗員数 2名総生産機数
武装7.7mm機銃×4(前方固定2、後方旋回2)、爆弾500lb(227kg)搭載可能
主要タイプ Lysander Mk.I:最初の生産型。「マーキュリー」XIIエンジン(890hp)搭載
Lysander TT.1:標的曳航機に改修されたMk.Iの呼称
Lysander Mk.II:Mk.Iに似るが「パーシュース」XIIエンジン(905hp)搭載
Lysander TT.2:標的曳航機に改修されたMk.IIの呼称
Lysander Mk.III:Mk.Iに似るが「マーキュリー」XXエンジン搭載。後方旋回機銃はブローニング機銃
Lysander Mk.IIIA:Mk.IIIに似るが「マーキュリー」XXXエンジン搭載。後部旋回機銃はルイス機銃
Lysander Mk.IIISCW:特殊作戦用に改修された機体。搭載燃料増加、乗降はしごを機内装備
Lysander TT.3:標的曳航機に改修されたMk.IIIの呼称
Lysander TT.3A:「マーキュリー」XXXエンジン搭載の新造標的曳航機型
Lysander P.12:Lysander Delanneとも呼称。双垂直尾翼と尾部銃座を持つ試作型