リオレ・エ・オリビエ H−246飛行艇

Lioré-et-Olivier H-246

フランス海軍 他

H-246.1
仏海軍に徴用されたH−246.1の量産型3号機

 1935年に出された公式要求に基づいて製作された旅客飛行艇。パラソル式高翼の全金属製 艇体型飛行艇で、原型機H−246.01は1937年9月末に初飛行した。乗員4名と乗客2 6名を乗せることのできる機体に興味を示したエール・フランス航空では1938年初頭に6機 の量産型発注を行った。
 翌年には2機の量産型が南仏・マリニアンヌ〜北アフリカ・アルジェ間の路線に就航する予定 であったが、就航直前に第二次大戦が勃発したため、民間路線への就航は若干遅れ同年10月か らとなった。フランス海軍ではエール・フランスが発注した6機全部を洋上偵察機として徴用す る予定であったが、実際には量産型3号機を任務用に改造したのみで、その他の機体を徴用する 前にフランスは降伏した。
 民間用として就航した機体はフランス降伏後もビシー政権のもとで南仏〜北アフリカ間の路線 を飛行していたが、1942年末に4機がドイツ空軍に買収され、地中海の制空権も危うくなっ たため民間路線は閉じられることになった。ドイツ空軍が購入した機体は自衛用火器を備え、兵 員21名もしくは担架14基を輸送できるよう改造された。これらの機体はフィンランド方面で さまざまな任務に従事している。
 戦後、生き残っていた2機がエール・フランスへ返却され、1940年代末まで南仏〜北アフ リカ間の路線に再就航している。

機体詳細データ(H−246.1)
全長21.17m全高 7.15m
全幅31.72m翼面積131.00m2
自重9,800kg最大重量15,000kg
最高速度330km/h上昇限度7,000m
航続距離2,000km巡航速度287km/h
発動機イスパノスイザ 12Xirs 液冷V型12気筒 720馬力×4基
乗員数4名+乗客26名総生産機数6機+原型1機
武装(仏海軍改造型)7.5mm機銃×4、爆弾等600kg搭載
(独空軍改造型)7.92mm機銃×5(機首1、胴体側面2、背部2)
主要タイプ H-246.01:原型機(1機)
H-246.1:量産型(6機)1機は仏海軍に徴用、4機は独空軍が買収