スチンスン O−49(L−1)ビジラント観測機

Stinson O-49(L-1) "Vigilant"

合衆国陸軍航空隊 他

L-1B
米陸軍航空隊所属のL−1B患者輸送機

 1940年に出された米陸軍航空隊の複座軽観測機要求に応えて開発された機体で、スチンスン社 が提案した当機(YO-49)以外にも軽飛行機メーカーとして有名なベランカ社(Bellanca YO-50)と ライアン社(Ryan YO-51)も参加しての競争審査となった。
 スチンスン社の提案機体はO−49の名で制式採用となり、142機の生産を受注したがこの時点で スチンスン社はバルティ・エアクラフト社(Vultee Aircraft Corporation)に吸収され、同社の一部門 となっていたため資料によっては当機の製作会社をバルティ社にしているものもある。
 軽観測機に不可欠な低速安定性と大揚力を得るため、支柱付き高翼配置の主翼前縁・後縁には高揚力 装置が装備されている。基本モデルのO−49と胴体を延長したO−49Aの2種類が生産されたが、 それらを改装した派生型も少数が製作されており、全生産数のうち約100機がビジラントの名で英国 へ供与され、ヨーロッパ戦線にて英米の共同管理下で作戦任務に従事している。
 大戦中に、より高性能なグラスホッパー(L−2〜 L−4までの観測機は全部この愛称だった) が就役するようになると当機は観測任務から退き、輸送機や連絡機としての任務に転用されていった。

機体詳細データ(L−1A(O−49A))
全長10.44m全高 3.00m
全幅15.52m翼面積30.56m2
自重1,211kg最大重量1,541kg
最高速度196km/h上昇限度5,486m
航続距離450km巡航速度175km/h
発動機ライカミング R-680-9 空冷星形9気筒 295馬力×1基
乗員数2〜3名総生産機数324機
武装武装なし
主要タイプ Model 74:原型機の社内モデル名。米陸軍審査名はYO-49
O-49:最初の生産型。後にL-1と改称された(142機)
O-49A:胴体部を若干延長した後期型。後にL-1Aと改称(182機)
O-49B:担架を搭載できるよう改造された患者輸送機。後にL-1Bと改称(3機改修)
L-1C:内装を改装した患者輸送機型(1機改修)
L-1D:グライダー補足練習機に改修されたL-1Aの呼称(21機改修)
L-1E:降着装置を双フロートに変更した水上患者輸送機。L-1改修(7機改修)
L-1F:L-1Eと同様の水上患者輸送機。こちらはL-1A改修(5機改修)
Vigilant Mk.I:英国へ供与されたL-1の英軍名称
Vigilant Mk.II:英国へ供与されたL-1Aの英軍名称
CQ-2:第一線を退いた後に無線操縦標的機の管制機へ改修された機体の呼称