ユンカース W34輸送機

Junkers W34

ドイツ空軍

W34
軍用向けモデルとなるW34(W34hiか?)

 ドイツの老舗航空機メーカーであるユンカース社が開発したF13輸送機は、第一次大戦終結前後当時の 輸送機として成功を収めた。その後、第一次大戦に敗れたドイツは航空機の開発を制限されたため、ユンカー ス社はソビエトやスウェーデンと契約を結び、国外にてF13の改良型開発を行った。
 旧式ユンカース機の特徴である波形ジュラルミン鋼板張りの機体は、W33と名付けられ1926年に初 飛行を行い、各国へ貨物/郵便/旅客輸送機として販売された。しかし搭載された液冷直列エンジンは出力 が低いため、出力が高くメンテナンス性にも優れた空冷星形エンジンを搭載する変形モデルがほぼ同時進行 で開発された。この空冷モデルがW34である。
 200機弱ほど生産されたW33とは異なり、W34は3,000機以上(うち軍用が約2,000機)が 生産されており、ドイツ空軍は終戦まで当機を輸送任務や大型機操縦士の養成に使用している。
 W34も諸外国へ輸出されているが、スウェーデンで製造された機体(K43と呼称された)は、ボリビア・ パラグアイ間で争われたチャコ戦争(Guerra del Chaco:1932〜35)やコロンビア・ペルー間のコロンビア・ ペルー戦争(Guerra Colombo-Peruana:1932〜33)などで爆撃機として使用されており、ブッシュ・ボンバー [Bush Bomber]の愛称で呼ばれることもあった。

機体詳細データ(W34hi)
全長10.27m全高 3.53m
全幅17.75m翼面積43.00m2
自重1,700kg最大重量3,200kg
最高速度265km/h上昇限度6,300m
航続距離 900km巡航速度不明
発動機BMW 132 空冷星形9気筒 660馬力×1基
乗員数2名+乗客6名総生産機数3,000機以上
武装7.92mm機銃×2(背部、腹部銃座各1)、50kg爆弾×8搭載可能
主要タイプ W33:液冷直列6気筒L-5エンジン(310hp)搭載モデル(約200機)
W34hi:BMW132エンジン搭載の軍用モデル(977機)
W34hau:ブラモ322エンジン(700hp)搭載の軍用モデル(997機)
W34a:グノームローヌエンジン(440hp)搭載の民間向けモデル
W34be:グノームローヌエンジン(500hp)搭載の民間向けモデル
W34be/b3e:ブリストル・ジュピターVIIエンジン(590hp)搭載の到達高度記録更新用機
W34ci:P&Wホーネットエンジン(540hp)搭載の民間向けモデル
W34di:W34ciと同様の機体であるが、エンジンはBMW社のライセンス品となった
W34f:W34aの主翼拡大型。輸出モデルには貨物ドア装備
W34f:双フロート装備の水上機型実験機。上記モデルと名称が同じため混同に注意
W34fa:旅客輸送機型の輸出モデル
W34fä:輸出用モデル(詳細不明)
W34fo:P&W R-1340エンジン搭載の輸出モデル
W34fy:アームストロング・シドリ・パンサーエンジン搭載モデル
W34fao:自動操縦装置の実験機。ジーメンスSh20エンジン(530hp)搭載
W34fei:海洋哨戒機の実験機。ジーメンスSh20Uエンジン(590hp)搭載
W34fg:アームストロング・シドリ・ジャガーメジャーエンジン搭載モデル
W34fue:P&Wホーネットエンジン搭載モデル
W34fi:P&Wホーネットエンジン搭載の主翼拡大モデル
W34gi:BMW社製のホーネットエンジン(ライセンス品)搭載の実験機
K43:スウェーデン製のW34シリーズ呼称。主に軍用モデルとして使用