ユンカース Ju388シュトルテベッカー偵察/爆撃機

Junkers Ju388 "Störtebeker"

ドイツ空軍

Ju388L-1
高々度偵察型のJu388L−1

 ドイツ航空省と空軍はJu88爆撃機の 発展改良型としてJu188の開発を 続けていたが、開発段階から多種多様な派生型の計画が持ち上がるというドイツ航空界にありがちな状況に 陥っていた。特に高々度を飛行する能力を持った機体(重戦闘機型のJu188J、爆撃機型のJu188K、 偵察機型のJu188Lの3種)は大がかりな改設計が必要であると見込まれたため、1943年にJu38 8の新名称で試作が行われることになった。
 高速発揮と高々度飛行を基本としたため、ベースとなる機体には遠隔操作の尾部機銃のみが防御武装として 取り付けられ、爆撃や偵察、迎撃などの任務別に必要な武装を胴体下部のゴンドラに搭載するシステムが開発 された。また高々度飛行のために与圧式コクピットと防氷装置付きの主翼が装備されている。搭載エンジンは Ju188同様にBMW801と「ユモ」213の搭載が予定されたが、これらのエンジンには高々度飛行に 必要な過給器が装備されることになっていた(設計当初には Ju288に搭載予定だった「ユモ」2 22の装備も予定されたが実現していない)。
 1943年末(44年説もある)にJu188を改造した原型機が初飛行し、44年夏から部隊配備が開始 となったが、大半の機体はそれまでの偵察機の損失を埋めるために偵察機型として製造されている。

機体詳細データ(Ju388J−1:迎撃戦闘機型)
全長16.20m全高 4.35m
全幅22.00m翼面積56.00m2
自重10,400kg最大重量14,675kg
最高速度616km/h(高度12,285m)上昇限度13,440m
航続距離2,200km巡航速度540km/h
発動機BMW 801J 空冷複列14気筒 1,810馬力×2基
乗員数 3名総生産機数69機
武装20mm機関砲×2または30mm機関砲×2(前方固定)、13mm機銃×2(後方遠隔)
機体詳細データ(Ju388K−1:爆撃機型)
武装13mm機銃×2(後方遠隔)、爆弾3,000kg搭載
機体詳細データ(Ju388L−1:偵察機型)
武装13mm機銃×2(後方遠隔)
主要タイプ Ju388V:原型機。戦闘機・爆撃機・偵察機のそれぞれがある
Ju388J-1:高々度迎撃戦闘機型の生産型。未完成
Ju388K-0:高々度爆撃機型の生産前機
Ju388K-1:高々度爆撃機型の生産型。1機のみ完成
Ju388L-0:高々度偵察機型の生産前機
Ju388L-1:高々度偵察機型の生産型。一部はK-1製造ラインからの流用
Ju388L-1/b:L-1型に似るが乗員は4名。防御兵装の追加を行った機体
Ju388L-3:「ユモ」213E-1エンジン(1,750hp)+メタノール噴射装置搭載の偵察機型