ロゴザルスキ(イカルス) IK−3戦闘機

Rogožarski(Ikarus) IK-3

ユーゴスラビア王立空軍

IK-3
ユーゴスラビア空軍所属のIK−3

 ユーゴスラビアの航空技術者リュボミール・イリチ(Ljubomir Ilić)、コスタ・シブツェフ(Kosta Sivčev)、 スロボーダン・ジュルニチ(Slobodan Zrnić)らの手で開発された単座戦闘機。木金混合構造の片持ち 低翼単葉という比較的近代的な設計で、広い車輪間隔を持つ引き込み式主脚や後方にスライドする密閉式風 防などは固定脚、開放式操縦席などが主流を占めていた当時の機体と比べて最先端を行くものであった。
 1938年5月に原型機が初飛行を行い、満足な性能を示したため同年11月に12機が発注された。翌 年1月に原型機が墜落事故をおこしたため若干改良を加えられた生産型機は全機が1939年7月までに部 隊配備されジェムン(Zemun)を基地とする2個飛行隊に配属された。
 第二次大戦が勃発し、1941年4月にドイツ軍がユーゴスラビアに対し侵攻を開始すると当機もドイツ 空軍と果敢に戦ったが多勢に無勢であり、11機のドイツ軍機を撃破したという報告が残っているだけで、 正確な戦果などは不明である。
 なお、残存した機体はドイツ軍の接収を恐れベリキ・ラドニツィ(Weliki Radnici)臨時飛行場にてユーゴスラビア軍自身の 手で破壊されたとされているが、独軍の記章をつけた当機の写真が残っているので、ごく少数が独軍に接収 された模様である。

機体詳細データ(IK−3)
全長 8.00m全高 3.25m
全幅10.30m翼面積16.50m2
自重2,070kg最大重量2,600kg
最高速度527km/h上昇限度9,400m
航続距離790km巡航速度不明
発動機イスパノスイザ 12Ycrs 液冷V型12気筒 960馬力×1基
(ただし搭載したのはアビア社によるライセンス生産品)
乗員数1名総生産機数13機
武装7.92mm機銃×2(機首固定)、20mm機関砲×1(プロペラ軸モーターカノン)
主要タイプ IK-3:原型機を含む当機の呼称。生産数は少なかった