IAR 80戦闘機

I.A.R. 80

ルーマニア王立空軍

IAR 80
ルーマニア第1航空兵団所属のIAR80

 ルーマニアにあるIAR(Industria Aeronautică Română:インダストリア・アエロ ナウティカ・ロマーナ(ルーマニア航空機工業))社のイオン・グロス(Ion Grosu)教授が率いる設計 チームが1939年に開発した戦闘機で、試験飛行での優秀な成績からすぐに制式採用され、翌年から ルーマニア王立空軍の戦闘機部隊へ配備された。
 各国の1000馬力級戦闘機と比べても劣るところがない優秀な機体だが、視界を遮るフレーム(枠組) のない風防など最先端のデザインを取り入れている一方で、当時の機体としては珍しく尾輪ではなく尾ソ リを持つなど時代に逆行している点もあった。
 IAR80とその戦闘爆撃機型であるIAR81により1942年に4個飛行隊が結成されウクライナ 上空で戦闘行動を行ったが、戦局が連合国側に傾き始めるとルーマニア国内での防衛行動に従事すること になり、プロエスティ油田に対する爆撃への迎撃などを行った。戦後生き残った機体は複座に改造され練 習機として使用されたが1952年に全機が引退している。

機体詳細データ(IAR80B)
全長 8.90m全高 3.60m
全幅10.50m翼面積15.97m2
自重1,780kg最大重量2,600kg
最高速度550km/h(高度4,000m)上昇限度10,500m
航続距離 940km巡航速度425km/h
発動機IAR K14-1000A 空冷星形複列14気筒 1,030馬力×1基
乗員数 1名総生産機数 436機
武装7.92mm機銃×4、13mm機銃×2
主要タイプ IAR 80:初期の戦闘機生産型。7.92mm機銃×4(約50機)
IAR 80A:改良型。7.92mm機銃×6に増強(約90機)
IAR 80B:武装強化型。13.2mm機銃×2、7.92mm機銃×4(約30機)
IAR 80C:対重爆迎撃型。20mm機関砲×2、7.92mm機銃×4(約50機)
IAR 81:急降下爆撃機型。7.92mm機銃×6、250kg爆弾×1、50kg爆弾×4
IAR 81A:機銃武装をIAR 80Bと同様のものに変更した急降下爆撃機型
IAR 81B:長距離戦闘機型。20mm機関砲×2、7.92mm機銃×4。落下タンク装備
IAR 81C:機銃武装をIAR 81Bと同様のものに変更した急降下爆撃機型