ボロフコフ・フロロフ I−207戦闘機

Borovkov-Florov I-207
Боровков-Флоров И-207


ソビエト赤軍

I-207
I−207原型2号機(防寒シャッター付きのカウリングに注目)

 ソビエトの航空機技師アレクセイ・A・ボロフコフ[Алексей Андреевич Боровков] とイリヤ・F・フロロフ[Ильи Флорентьевича Флоров]が共同で設計した複葉軽戦闘機。
 1930年代中盤に−15の機動性と −16の高速性能を併せ持つ機体として 複葉機で単葉機なみの速度性能を発揮できる機体を造ろうと試みた両技師は、高速発揮のネックとなっていた 翼間支柱や張り線を無くし空気抵抗を減らした機体に−16と同等の出力を発揮するエンジンを搭載した機 体の設計を完成させた(原型1号機の初飛行は1937年頃)。
 原型1号機および2号機は固定脚式の機体であったが、3号機は主脚が引き込み式となって更に空気抵抗を 減じており、飛行試験では時速480キロと−16に迫る速度性能を見せ、また旋回性能も−15bis に勝るとも劣らない性能を持っていた。
 しかし世界的趨勢から見ても複葉戦闘機は時代遅れとなっており、ソビエトでも当機以上の性能を持つ単葉 戦闘機が開発されつつある状況であったため、当機の採用は行われず原型3機が製作されたのみに終わってい る。ちなみに製作された3機の機体は対フィンランド戦(冬戦争)に投入されたというが、参加作戦や戦果な どは判っていない。

機体詳細データ(I−207(原型3号機):一部数値は計画値)
全長 6.34m全高 3.46m
全幅 6.98m翼面積18.00m2
自重1,521kg最大重量1,879kg
最高速度486km/h(高度5,300m)上昇限度10,200m
航続距離640km巡航速度405km/h
発動機シュベツォフ M−63 空冷星形9気筒 1,000馬力×1基
乗員数 1名総生産機数3機
武装7.62mm機銃×4
主要タイプ I-207:当機の開発呼称。原型1号機はI-207/1、2号機はI-207/2のように呼称される