ポリカルポフ I−15チャイカ戦闘機

Polikarpov Istrebitel 15 "Chaika"
Поликарпов Истребитель 15 "Чайка"


ソビエト赤軍 他

I-15bis
I−15bis

 ソビエト空軍の新型単座戦闘機の要求に応え中央設計局のポリカルポフ (Н.Н.Поликарповым)が 設計したTsBK−3は1933年に初飛行した。当時としてはオーソドックスな固定脚複葉機であったこの機体 は、初飛行の際にはライト社製サイクロンSGR−1820−F3エンジンを搭載していたが、最初の生産型では ソビエト製のM−22エンジンが搭載された。しかし、このエンジンは480馬力と出力が低かったため所定の性 能が発揮できず、緊急に輸入したライト社製サイクロンエンジンを搭載した機体も少数機生産された。折れ曲がっ た上部主翼がカモメの羽に似ているところから「チャイカ」(カモメの意)とあだ名が付けられている。
 ライト社製エンジンを改良したM−25エンジンが生産に着手すると、このエンジンを搭載した機体がI−15 (Iは戦闘機を指す単語Истребительの略)の名称で生産開始され、19 38年には満州国境で日本軍と戦い、スペイン内乱では共和派の戦闘機としても戦った。
 機動性に優れた機体であったため、1937年にI−15の生産が終了した後も、改良が加えられI−15bi s(特徴的な主翼が上方傾斜した形に変更された)として生産されたが、第二次世界大戦開戦時には旧式化してお り、1942年までに第一線を退いている。

機体詳細データ(I−15bis)
全長 6.27m全高 2.19m
全幅10.20m翼面積22.53m2
自重1,320kg最大重量1,900kg
最高速度370km/h上昇限度9,500m
航続距離 530km巡航速度不明
発動機シュベツォフ M−25V 空冷星形9気筒 775馬力×1基
乗員数 1名総生産機数2,408機(I−15bisのみ)
武装7.62mm機銃×4、爆弾最大160kgまたはロケット弾×6
主要タイプ TsKB-3:原型機。ライトR-1820-F3エンジン(710hp)搭載
TsKB-3:初期生産型も原型と同呼称。M-22エンジン(480hp)搭載。7.62mm機銃×2
TsKB-3bis:R-1820-F3エンジンを搭載した出力強化型。生産機少数
I-15:M-25エンジン(775hp)を搭載した出力強化型。7.62mm機銃×4
I-15bis:I-15改良型。上主翼形状を逆ガルから直線型式に変更
I-15bisTK:排気タービンを付けた試験機。高度6,000mで時速435km/hを発揮
I-15bisGK:与圧操縦席を装備した試験機
DIT:I-15bisを複座化した練習戦闘機型