ヘンシェル Hs129地上攻撃機

Henschel Hs129

ドイツ空軍

Hs129
独空軍第2地上攻撃航空団所属のHs129B−1/R2

 1936年に始まったスペイン内乱に参加したドイツ軍は、航空機が効果的な攻撃兵器となりうることを 再認識することになった。しかし敵地上空それも低空を飛行する場合航空機へ与えられる損害も大きかった ため、1937年にドイツ航空省は小型対地攻撃支援機として重装甲・防弾ガラス風防を装備した機体の開 発をヘンシェル社とフォッケ・ウルフ社に対して競争試作という形で指示した。
 最終的に機体価格の安さからヘンシェル社の案が受け入れられ、1939年にHs129として制式採用 された。この機体は三角形断面を持った異常に細い胴体(しかも操縦席周りには装甲が施されている)をし ていたため、操縦席が非常に狭く操縦室内に入りきれなかった発動機関係の計器をエンジンナセル内側(操 縦席から見える位置)に付けたり、照準器を風防の外に取り付けるなどコンパクトに収めるため無理な設計 が施された。
 装甲車両を撃破するため操縦席両側に20mm機関砲を装備したほか、胴体下に30mm機関砲などを装備で きるようになっており、75mm砲を装備したタイプも生産された。
 搭載エンジンが非力なものだったため装甲を施した機体には出力不足だったが、東部戦線ではソビエト戦 車を次々と撃破し、「空飛ぶ缶切り(Büchsenöffner)」「戦車破壊者(Panzerknacker)」など の愛称で独軍兵士から歓迎された。

機体詳細データ(Hs129B−1/R2)
全長 9.75m全高 3.25m
全幅14.20m翼面積29.00m2
自重3,810kg最大重量5,100kg
最高速度407km/h(高度3,800m)上昇限度9,000m
航続距離 560km巡航速度265km/h
発動機グノームローヌ 14M4/5 空冷星形複列14気筒 700馬力×2基
乗員数 1名総生産機数 870機
武装7.92mm機銃×2、20mm機関砲×2、30mm機関砲×1または50kg爆弾×8
主要タイプ Hs129A-0:原型機同様の生産前機。アルグスAs410エンジン(465hp)搭載
Hs129A-1:A-0を元にした生産計画機。性能不足のため不採用
Hs129B-0:グノームローヌ14M4/5エンジン(700hp)搭載の改良型生産前機
Hs129B-1:B-0を元にした生産型。20mm機関砲×2、7.92mm機銃×2
Hs129B-1/R1:B-1型の武装追加型。翼下に100kgまでの爆弾搭載可能
Hs129B-1/R2:B-1型の武装追加型。胴体下に30mm機関砲×1を追加
Hs129B-1/R3:B-1型の武装追加型。7.92mm機銃を×6に増加
Hs129B-1/R4:B-1/R1型の改良型。搭載爆弾を250kg爆弾×1に変更
Hs129B-1/R5:B-1型に似るが、カメラを搭載した偵察任務用機体
Hs129B-2/R1:武装強化型。20mm機関砲×2、13mm機銃×2
Hs129B-2/R2:B-1/R2型同様に胴体下に30mm機関砲×1を追加した機体
Hs129B-2/R3:胴体下に37mm機関砲×1を搭載、13mm機銃を撤去した機体
Hs129B-2/R4:胴体下に75mmPAK40砲を搭載した機体
Hs129B-3:B-2/R4型の改良型。搭載砲を電動空気圧作動75mmBK7.5機関砲に変更
Hs123C:イタリア製イゾッタ・フラスキーニ・デルタエンジン(850hp)を搭載した出力強化型。計画のみ