ハンドリ・ページ HP51試作爆撃/輸送機

Handley-Page H.P.51

英国空軍

H.P.51
HP51原型機

 英国が植民地で使用する爆撃/輸送兼用機を求めた航空省仕様書C26/31に基づいて開発された 機体。同仕様書による機体は他にブリストル・ボンベイアームストロング・ホイットワースAW23が ある。
 各社とも仕様に基づいた単葉機を設計したが、ハンドリ・ページ社ではブリストル社の機体と同様の 高翼配置の固定脚機を設計した。胴体設計は既存のHP43試作爆撃機のものを改良(全長を延長)、 主翼はHP47試作汎用機で初めて採用したテーパーの強いデザインを踏襲し、エンジンナセル下から 胴体へ延びた支柱により支えられる構造となっていた。
 原型機は1935年5月に初飛行に成功した。兵員30名もしくは4,000ポンドの爆弾を運搬で きる能力を持った機体であったが、搭載するエンジンの信頼性不足と生産の遅れ(同じエンジンを採用 したAW23も同様の問題に苦しんだ)から、試験飛行の後半にはブリストル社製エンジンに換装して 試験を続けることになった。
 しかし、この遅れから採用はブリストル社にさらわれてしまい、原型機はAW23と同様に民間の航 空給油社[Flight Refuelling Ltd]へ払い下げられ、大西洋横断の郵便機(ショート社のS.23エンパ イア大型飛行艇。機体の固有名称(パーソナルネーム)が頭文字Cで始まるものだったため、Cクラス飛 行艇と呼ばれることもある)へ対する空中給油実験に第二次大戦勃発前まで従事した。

機体詳細データ(HP51原型機)
全長23.88m全高 4.57m
全幅27.43m翼面積108.70m2
自重5,448kg最大重量8,172kg
最高速度303km/h上昇限度不明
航続距離1,530km巡航速度262km/h
発動機アームストロング・シドリ「タイガー」IV 空冷星形複列14気筒 700馬力×2基
(最終的にブリストル「ペガサス」III 空冷星形9気筒 750馬力×2基へ換装)
乗員数乗員5名+兵員30名総生産機数1機
武装7.7mm機銃×2(機首、尾部銃座各1)、爆弾4,000lb(1,814kg)搭載可能(通常は110kg爆弾×8)
または兵員30名もしくは10名分の担架の輸送が可能
主要タイプ H.P.51:原型機のみ製作された爆撃/輸送兼用機