ハインケル He72カデット基本練習機

Heinkel He72 "Kadett"

ドイツ空軍

He72B
ドイツ空軍のHe72B(冬季用のスキー式降着装置に注目)

 ナチス政権によるドイツ軍の再軍備に伴い高まった基本練習機の需要を満たすため開発された 機体。1933年に完成した機体は、金属構造布張りの胴体に上下段違いの複葉主翼、固定脚・ 尾ソリ式の降着装置を持つもので、原型および初期生産型はアルグスAs8エンジンが搭載され た。
 量産型は、まずナチス飛行団(Nationalsozialistisches Fliegerkorps:ベルサイユ条約によ り軍備の禁じられていたドイツにおいて、軍用機操縦士を養成するため作られた準軍事組織) の練習学校に配備され、その後再建されたドイツ空軍の基本練習機としても使用された。
 主要生産型となったB型は、ジーメンス・ハルスケSh14エンジンを搭載しており、この 機体は双フロートをつけた海軍向け機体や、民間用練習/旅行機といったバリエーションも製造 されている。
 ドイツ空軍では練習任務に従事していたが、少数機を配備していたスロバキア空軍では攻撃 任務にも使用していたと伝えられる。

機体詳細データ(He72B−1)
全長 7.50m全高 2.70m
全幅 9.00m翼面積20.70m2
自重 540kg最大重量 870kg
最高速度185km/h上昇限度3,500m
航続距離480km巡航速度170km/h
発動機ジーメンス・ハルスケ Sh14A 空冷星形7気筒 160馬力×1基
乗員数 2名総生産機数不明
武装武装なし
主要タイプ He72A:原型を含む初期生産型。As8Bエンジン(140hp)搭載(後期グループはAs8Rエンジン(150hp)搭載)
He72B-1:主要生産型。Sh14Aエンジン搭載
He72BW:双フロート装備の水上練習機型。愛称はSeekadett
He72B-3:民間向け機体。愛称はEdelkadett
He172:He72B-1のエンジンカウルをNACAカウルに変更した実験機